ポーシリス PCV

2024/07/11

品名 ポーシリス PCV
一般的名称 豚サーコウイルス(2型・組換え型)感染症(酢酸トコフェロール・油性アジュバント加)不活化ワクチン(シード)
承認年月日 1:2008/07/17 2:2010/03/25 3:2011/02/09 4:2015/10/19 5:2018/12/18 6:2023/05/08 7:2023/12/14
承認区分 医薬品
承継年月日 1:2009/07/01
届出年月日
再審査結果通知日 1:2016/01/15
製造販売業者 MSDアニマルヘルス株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 生物学的製剤
規制区分 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品
有効期間 製造後3年間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 Spodoptera frugiperda 細胞培養豚サーコウイルス2型 オープンリーディングフレーム2遺伝子組換えバキュロウイルス BacPCV2-Orf2;98-99株(シード)不活化液 ELISA抗原価5000単位/小分製品 2.0mL中
包装単位 20mL容量(10頭分)、50mL容量(25頭分)、100mL容量(50頭分)、200mL容量(100頭分)又は500mL容量(250頭分)のペットボトルに成分及び分量の規定量となる分量ずつ分注。1容器又は10容器ずつを紙箱に収納する。
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 豚サーコウイルス2型感染に起因する死亡率の改善及び増体量の低下の改善
用法用量 3週齢から9週齢の豚にワクチンの2mLを1回、頚側部筋肉内に注射する。ただし、豚サーコウイルス2型の感染時期が早期な場合、又は、母豚からの移行抗体の保有レベルにばらつきが認められる場合には、3日齢以上の豚にワクチンの2mLを3週間隔で2回注射すること。
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は、要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。

・本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。

・本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。

・本剤は、と畜場出荷前5週間は使用しないこと。

(使用者に対する注意)

・事故防止のため、作業時には防護メガネ、マスク、厚手の手袋等を着用すること。

・作業後は石けん等で手をよく洗うこと。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。

・使用期限が過ぎたものは使用しないこと。
 
・本剤には他の薬剤(ワクチン)を加えて使用しないこと。

・使用時よく振り混ぜて均一とすること。

・あらかじめ室温に戻してから使用すること。

・注射器具は滅菌又は煮沸消毒されたものを使用すること。薬剤により消毒をした器具又は他の薬剤に使用した器具は使用しないこと(ガス滅菌によるものを除く)。なお、乾熱、高圧蒸気滅菌又は煮沸消毒等を行った場合は、室温まで冷えたものを使用すること。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・直射日光又は凍結は品質に影響を与えるので、避けること。

・ワクチン容器のゴム栓は消毒し、無菌的に取り扱うこと。

・使い残りのワクチンは紙等で吸い取り可燃物として処分し、また容器は地方公共団体条例等に従い処分すること。

・使用済みの注射針は、針回収用の専用容器に入れること。針回収用の容器の廃棄は、産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って人に注射した場合には、患部の消毒等適切な処置をとること。誤って注射された者は、特に関節や指に注射した場合は、激しい痛みや腫れが生じることがあり、まれに、指の欠損に至る可能性があることから、注射した量が少量であっても、直ちに医師の診察を受けること。その際、動物用油性アジュバント加ワクチンを誤って注射されたことを医師に告げるとともに本使用説明書を医師に示すこと。また、診察後12時間以上痛みが持続する場合は、再度、医師の診察を受けること。

・医師に対する情報:本剤は軽質流動パラフィン(ミネラルオイル)を含んでおり、誤って注射した量が少量であっても、強い腫れが生じ、虚血性壊死や指の欠損に至る可能性がある。速やかな外科的処置が必要であり、特に誤注射した部位が指腹部や腱に及ぶ場合は、切開・洗浄の処置を検討すること。
             本ワクチン成分の特徴                
_______________________________________
微生物名            抗   原     アジュバント       
_______________________________________
             人獣共通感  微生物   有無   種類      
             染症の当否  の生死                
_______________________________________
豚サーコウイルス2型                    トコフェロール   
オープンリーディング   該当しない   死     有  酢酸エステル、  
フレーム2遺伝子組換え                   軽質流動パラ    
バキュロウイルス                      フィン       
_______________________________________

本ワクチン株は、不活化されており感染性はない。

(豚に関する注意)

・本剤の注射後、激しい運動は避けること。

・本剤の注射後、少なくとも2日間は安静に努め、移動等は避けること。

・副反応が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。

(取扱いに関する注意)

・一度開封したワクチンは速やかに使用すること。使い残りのワクチンは雑菌混入や効力低下の恐れがあるので、使用しないこと。

・注射部位を厳守すること。

・注射器具(注射針)は原則として1頭ごとに取替えること。

・注射部位は消毒し、注射時には注射針が血管に入っていないことを確認してから注射すること。

(専門的事項)

①警告

対象豚が次のいずれかに該当すると認めた場合には注射しないこと。

・重篤な疾病を認めたもの。

・妊娠中の繁殖用雌豚。

②対象動物の使用制限等

対象豚が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質等を考慮し、注射の適否の判断を慎重に行うこと。

・元気・食欲不振、発熱、下痢、重度の皮膚疾患など臨床異常が認められるもの。

・疾病の治療を継続中のもの又は治癒後間もないもの。

・明らかな栄養障害が認められるもの。

・他のワクチン投与や移動後間がないもの。

③重要な基本的注意

・農場間における豚サーコウイルス2型(PCV2)の感染時期(発症時期)又は母豚からの移行抗体の保有状況に差があることが考えられる。使用に際しては、農場のPCV2の動向を事前に調査し、ワクチン接種時期及び接種回数について判断を行うこと。

④副反応

・過敏な体質の豚では、投与後短時間内でアナフィラキシー様反応を呈し、死亡する場合がある。アナフィラキシー様反応が起こった場合は、エピネフリン投与が推奨される。

・本剤の注射後、一過性の発熱(40~40.9℃)、食欲不振及び注射局所の腫脹、硬結及び疼痛が認められることがあるが、これらの症状は通常2日以内に回復する。

⑤その他の注意

・本剤はシードロットシステムにより製造され、国家検定を受ける必要のないワクチンであるため、容器又は被包に「国家検定合格」と表示されていない。
貯蔵方法 2~8℃
備考 ・H21/7/1 シェリング・プラウ アニマルヘルス(株)が(株)インターベットを吸収合併したことによる承継。(社名は株式会社インターベット)

・社名変更(H31.4.1)株式会社インターベットおよび株式会社インターベット中央研究所→MSDアニマルヘルス株式会社
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2008/11/25 その他 混合飼育 死亡
2 2009/03/19 その他 混合飼育 死亡
3 2010/02/08 合成豚 混合飼育 死亡
4 2012/02/24 混合飼育 死亡
5 2013/04/19 その他 混合飼育 死亡
6 2013/06/10 その他 混合飼育 死亡
7 2014/03/14 雑種 混合飼育 死亡
8 2014/09/22 LWD 混合飼育 死亡
9 2014/11/07 ハイポー 混合飼育 死亡
10 2015/01/08 LWD 混合飼育 死亡
11 2015/02/09 デカルプ 混合飼育 死亡
12 2015/03/16 デカルブ 混合飼育 死亡
13 2015/08/19 LWD 混合飼育 死亡
14 2016/09/07 LWD オス 死亡
15 2018/02/20 ケンボロー 混合飼育 死亡
16 2018/08/31 ハイポ-  注:発現頭数3-4頭/60-80頭 不明 死亡
17 2018/10/10 グローバル 混合飼育 死亡
18 2019/08/06 雑種(LWD) 混合飼育 死亡
19 2020/02/07 LWD 混合飼育 死亡
20 2022/06/22 不明 混合飼育 死亡
21 2022/07/05 不明 混合飼育 死亡
22 2023/04/27 雑種 混合飼育 死亡
23 2023/10/30 バークシャー 混合飼育 死亡
24 2023/10/30 バークシャー 混合飼育 死亡