ヨーネジーン
2025/03/18
品名 | ヨーネジーン |
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一般的名称 |
承認年月日 | 1:2012/12/13 |
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承認区分 | 体外診断用医薬品 |
承継年月日 | |
届出年月日 | |
再審査結果通知日 | |
製造販売業者 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
選任製造販売業者 | |
製剤区分 | 生物学的製剤 |
規制区分 | |
有効期間 | 製造後18カ月間 |
添付文書 |
主成分 | |||||
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No. | 主成分 | 分量 | |||
1 | ホットスタートTaqDNA(R)ポリメラーゼ含有クオンティテクト・サイバーグリーンPCR反応液 | 1,700μL/核酸増幅試薬1バイアル(1,700μL)中 | |||
2 | プライマー10.1 | 3,000pmol/プライマー10.1 1バイアル(30μL)中 | |||
3 | プライマー11.1 | 3,000pmol/プライマー11.1 1バイアル(30μL)中 | |||
4 | ウラシルーN-グリコシラーゼ含有緩衝液 | 100μL/ウラシルーNグリコシラーゼ1バイアル(100μL)中 | |||
5 | リボヌクレアーゼフリー水 | 1,900μL/リボヌクレアーゼフリー水1バイアル(1,900μL)中 | |||
6 | マイコバクテリウム・アビウム亜種パラツベルクローシス42-13-1株由来精製DNA | 200pg/指示陽性DNA1バイアル(500μL)中 |
包装単位 | 20検体、50検体、100検体、200検体/紙箱 |
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使用禁止期間 | |
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休薬期間 | |
効能効果 | 糞便中のヨーネ菌DNAの検出 |
用法用量 | ・糞便からのヨーネ菌核酸の抽出、精製 市販のヨーネ菌DNA抽出精製試薬キットを用いて糞便からヨーネ菌DNAを抽出、精製する。 ・ヨーネ菌核酸の増幅 (1)トリス塩酸エチレンジアミン四酢酸緩衝液(TE緩衝液)を調製する。 組成(1L中) トリスヒドロキシアミノメタン 1.21g エチレンジアミン四酢酸 0.29g 精製水 残量 上記の組成を精製水900mLに溶解し、塩酸でpH8.0に調製する。調製後、1Lにメスアップし、高圧蒸気滅菌(121℃、15分間)する。 又は、市販のTE緩衝液を購入し、使用する。 (2)反応液の調製 ①1サンプルあたり以下のように反応液を調製する。 核酸増幅試薬 25.00μL プライマー10.1 0.25μL プライマー11.1 0.25μL ウラシル-N-グリコシラーゼ(1unit/μL) 0.50μL リボヌクレアーゼフリー水 19.00μL _________________________________ 合計 45.00μL ②指示陽性DNAをTE緩衝液を用いて、指示陽性DNA10μLに対しTE緩衝液90μLの割合で混合し、1pg/2.5μL~0.001pq/2.5μLまで10倍段階希釈する。このとき、TE緩衝液90μLの分注には、容量100μL~200μLのピペットチップを用い、指示陽性DNAの分注には10μLのピペットチップを用いる。ピペッティング容量を50~90μLとして、泡立てないようにピペッティングを10回行い、よく撹拌する。次いで、マイクロピペットチップを交換し、10倍段階希釈を行う。作製した各希釈列の指示陽性DNAは氷上で保管する。 ③反応液45μLに糞便抽出DNA液を5μL添加し、マイクロピペットで良く攪拌する。PCR用96穴プレートを用いる場合は1穴あたり25μLずつ2穴に、0.2mLPCR用チューブを用いる場合は1本あたり25μLずつ2本に分注する。 ④各希釈指示陽性DNA液5μLを反応液45μLに添加し、よく攪拌後、25μLずつ分注する。陰性対照としてDNA液の代わりに、TE緩衝液を5μL添加した反応液を25μLずつ分注する。 ⑤キャップ、あるいはシールを用いて密封した後、ヨーネ菌遺伝子の増幅を行う。 (3)反応条件 リアルタイムPCR装置を用いて、PCR条件を以下のように設定する。UNG処理のために、50℃2分間加熱、続いて95℃15分間のDNAポリメラーゼの熱変性後、95℃30秒間の解離反応、68℃で1分間のアニーリング及び伸長反応を1セットとし45回繰り返す。その後、60~98℃の範囲でPCR産物の融解曲線解析(Melt curve解析、Dissociation curve解析)を行う。 50℃ 2分 ↓ 95℃ 15分 ↓ 95℃ 30秒 \ ↓↑ 45サイクル 68℃ 1分 / ↓ 60℃ ↓融解曲線解析 98℃ ・試験成立条件 リアルタイムPCR終了後の解析は基本的には使用機種の自動設定で行う。 試験成立条件: 1) 指示陽性DNAの原液(濃度1pg/2.5μL)におけるスレッショルド・サイクル(Cycle of threshold;Ct)値が24±3サイクルであり、指示陽性DNAの1,000倍希釈液(濃度0.001pg/2.5μL)において、2穴中1穴以上陽性となる。 2) ヨーネ菌DNA濃度とCt値との用量-反応式の相関係数(R)の二乗値(R2)は0.9以上であり、PCR効率(Efficiency)は80~120%である。 3) 指示陽性DNAの融解曲線解析(一次微分)におけるピークは、各リアルタイムPCR装置毎の所定の解離温度の範囲内に認める。(解離温度:融解曲線解析におけるピークは温度上昇に伴う蛍光強度の減少を一次微分し、プラスマイナスを反転させたグラフであり、そのピーク位置を解離温度とする。) 4) 陰性対照は、蛍光強度の上昇を認めない。もしくは認めた場合、融解曲線解析において指示陽性DNAと同じ解離温度で蛍光値のピークを認めてはならない。(蛍光強度の上昇:横軸にサイクル数、縦軸に蛍光強度をプロットしたグラフにおいては、蛍光増幅曲線の立ち上がりとして表示される。) ・判定 試験成立条件を全て満たし、かつ反応液の蛍光強度が上昇し、1穴以上で融解曲線解析においてヨーネ菌指示陽性DNAと同様な解離温度を示した検体をヨーネ菌DNA陽性、蛍光強度が上昇しなかった、あるいはヨーネ菌指示陽性DNAと異なる解離温度を示した検体はDNA陰性とする。陽性となった検体については、指示陽性DNAを用いた用量-反応式から検体中のヨーネ菌DNA濃度が計算される。なお、DNA濃度0.001pg/2.5μL以上のとき、ヨーネ菌分離成績と高い一致率を示す。 |
使用上の注意 | (基本的事項) 1.守らなければならないこと (一般的注意) ・本キットは定められた使用方法を厳守すること。 ・本キットは使用目的において定められた目的のみに使用すること。 ・ヨーネ病感染の有無の判定は、家畜伝染病予防法施行規則の別表1の判定基準により行うこと。 (取扱い及び廃棄のための注意) ・外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。 ・使用期限の過ぎたものは使用しないこと。 ・小児の手の届かないところに保管すること。 ・使用済みのチューブ、ピペット及びマイクロチップ及び検体等は消毒又は滅菌後、地方公共団体条例等に従い処分すること。 ・本キットは同一製造番号の試薬を用いた場合に、正確な結果が得られるように調整されているので、使用に先立っては必ず各構成品の製造番号を確認すること。また、他の製造番号の診断試薬と組み合わせて使用しないこと。 2.使用に際して気を付けること (使用者に対する注意) ・DNA抽出前の検体は、感染性の疑いがあるものとして取扱いに注意すること。 (取扱い上の注意) ・試薬は、規定の温度 (-20℃)で保存すること。その際、-25℃以下にならないよう注意すること。 ・使用後に残った試薬は、直ちに規定の温度 (-20℃)に戻すこと。 ・調製後の反応液は速やかに使用すること。 ・直射日光、高温は本キットの品質に影響を与えるので避けること。 (専門的事項) ①重要な基本的注意 ・定期的な検定を行い、精度が確認されたマイクロピペットを使用すること。 ・PCR反応液を調製する場所、DNAを抽出する場所、及びPCRを行う場所を別にすること。 ・検体から核酸を抽出精製するマイクロピペット及びマイクロピペットチップと、PCR反応液を調製するマイクロピペット及びマイクロピペットチップを別にすること。 ・本キットは‐25℃以下で凍結する酵素試薬を含んでいる。一度融解した後は、凍結・融解を繰り返すと酵素活性に影響を与える可能性があるため、貯法の‐20℃を厳守すること。 ・本キットは、保管時 (-20℃)及び作業時(常温:15~25℃)の温度変化の繰り返しを10回以内とすること。必要に応じて小分けして保管すること。 ・デオキシリボヌクレアーゼから試料を保護するために試料に直接触れるマイクロピペットチップ、及びマイクロチューブ等の器材はデオキシリボヌクレアーゼフリーが確認済みのものを使用し、全ての作業は手袋着用(パウダーフリー)にて実施すること。また、手袋が汚染された可能性が少しでもあれば、手袋を取り替えること。 ・試料間の汚染、試料のマイクロピペット側への吸い込みを避けるためにフィルター付マイクロピペットチップを使用すること。 ・抽出DNA液等のチューブの蓋を開けるときは短時間の遠心を行うこと。 ・特に明記しない限り、全ての手順は常温(15~25℃)で行うこと。 ・検査に用いる糞便は直腸便を採取すること。 ・各リアルタイムPCR装置における融解曲線解析の解離温度 ________________________________________ メーカー名 機種名 解離温度 ________________________________________ ABI7300 Thermo Fisher ABI7500 87.0℃±1.5℃ Scientific ABI7500Fast StepOnePlus ________________________________________ ロシュ ライトサイクラー480Ⅱ 88.0℃±1.5℃ ________________________________________ iCycler 91.0℃±1.5℃ バイオ・ ______________________________ ラッドラボ Chromo4 87.0℃±1.5℃ ラトリーズ ______________________________ CFX 96 86.5℃±1.5℃ ________________________________________ アジレント・ Mx3000p 88.8℃±1.5℃ テクノロジー ________________________________________ タカラバイオ サーマルサイクラー Dice TP800 87.0℃±1.5℃ ________________________________________ ・解離温度の規格値等の情報が事前に得られていない新たなリアルタイムPCR機種を用いる場合は、ヨーネ病検査マニュアル(農研機構 動物衛生研究部門)を参照にし、指示陽性DNAを用いて融解曲線解析を行い、その機種における所定の解離温度を確認すること。 ②その他の注意 糞便からの核酸抽出精製に関する基本的注意 ・糞便からの核酸抽出の精度管理は、ヨーネ病検査マニュアルに準じて行うこと ・ヨーネ菌DNA抽出精製試薬キットは、ヨーネ菌DNA抽出キット「ヨーネファース」(共立製薬株式会社)、ヨーネ菌DNA抽出キット「ヨーネスピンver.2」或いは「ヨーネ・ピュアスピン」(株式会社ファスマック)を用いること。その他のキット、試薬を用いる場合は、ヨーネ病検査マニュアル(農研機構 動物衛生研究部門)に基づき、ヨーネ菌DNA抽出効率が同等以上であることが確認された製品を用いること。 ・抽出精製されたDNAは、-20℃で保存すること。 判定に関する基本的注意 ・マニュアル設定に関する注意事項 結果の解析に当たり、自動解析モードで引かれたスレッショルドラインが非特異的なバックグラウンドの蛍光増幅曲線と交差する場合には、スレッショルドラインの設定位置をマニュアルモードにより、交差しないように設定を変更する。その際、新たに設定するスレッショルドラインの位置は指示陽性DNA希釈列において蛍光強度が指数関数的に増幅している範囲内に設定すること。 |
貯蔵方法 | -20℃ |
備考 | 検定基準名:ヨーネ病診断用リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応キット(インターカレーション法) |
反芻動物由来物質有無 | 由来物質無し |
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反芻動物由来物質原産国名 |
副作用情報 | |||||
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No. | 報告年月日 | 動物種 | 品種 | 性 | 転帰 |