ペクシオン錠400mg
2025/03/18
品名 | ペクシオン錠400mg |
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一般的名称 |
承認年月日 | 1:2015/04/20 2:2016/05/19 3:2020/03/31 |
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承認区分 | 医薬品 |
承継年月日 | 1:2017/12/01 |
届出年月日 | |
再審査結果通知日 | |
製造販売業者 | ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン株式会社 |
選任製造販売業者 | |
製剤区分 | 神経系用薬 |
規制区分 | 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品 |
有効期間 | |
添付文書 | ダウンロード |
主成分 | |||||
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No. | 主成分 | 分量 | |||
1 | イメピトイン | 400mg/本品1錠(555.2mg)中 |
包装単位 | 錠剤100錠(100mL容ポリエチレン瓶)又は250錠(250mL容ポリエチレン瓶) |
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使用禁止期間 | |
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休薬期間 | |
効能効果 | 犬:音恐怖症による不安及び恐怖に関連する問題行動の軽減。特発性てんかんにおける全般発作の発作頻度の軽減(ただし、発作重積及び群発発作を除く)。 |
用法用量 | 音恐怖症による不安及び恐怖に関連する問題行動の軽減: 体重1kg当たりイメピトインとして30mg/回を1日2回およそ12時間間隔で経口投与する。 音恐怖症により不安及び恐怖を発現するイベントの2日前から投薬を開始し、イベントが終了するまで投薬を継続する。体重に合わせて正確な用量を投与するため、錠剤は中央の割線で二分割することができる。 音恐怖症の治療における投与錠数は下表のとおり。 錠数 体重 (kg) 100 mg錠 400 mg錠 2.0~2.9 1/2 3.0~3.9 1 4.0~5.9 1 1/2 6.0~7.9 2 8.0~10.9 3 11.0~15.9 1 16.0~22.9 1 1/2 23.0~29.9 2 30.0~36.9 2 1/2 37.0~43.9 3 44.0~49.9 3 1/2 50.0~55.9 4 56.0~71.9 4 1/2 72.0~80.0 5 上記は目安であり、例えば、400 mg1錠は100mg4錠で代用できる。 特発性てんかんにおける全般発作の発作頻度の軽減(ただし、発作重積及び群発発作を除く): 初回推奨投与量は体重1kg 当たりイメピトインとして10mg/回の1日2回投与であり、およそ12時間間隔で経口投与する。1週間以上経過しても症状が改善されない場合は、獣医師による診察を行う。十分な効果が得られていないと診断された場合は、現投与量の50%~100%ずつを目安として、体重1kg当たりイメピトインとして30mg/回の1日2 回投与を限度に投与量を増量する。体重に合わせて正確な用量を投与するため、錠剤は中央の割線で二分割することができる。 特発性てんかんの治療における初回の推奨投与錠数は下表のとおり。 錠数 体重 (kg) 100 mg錠 400 mg錠 2.6~5.0 1/2 5.1~10.0 1 10.1~15.0 1 1/2 15.1~20.0 1/2 20.1~40.0 1 40.1~60.0 1 1/2 60.1~ 2 上記は目安であり、例えば、400 mg1錠は100 mg4錠で代用できる。 |
使用上の注意 | (基本的事項) 1.守られなければならないこと (一般的注意) ・本剤は、要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。 ・本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。 ・本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。 ・投与量の変更は必ず獣医師の指示に従って行うこと。 (使用者に対する注意) ・本剤を取り扱った後は手を洗うこと。 (取扱い及び廃棄のための注意) ・小児の手の届かないところに保管すること。 ・使用済みの容器は地方公共団体条例等に従い処分すること。 ・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。 2.使用に際して気を付けること (使用者に対する注意) ・誤って本剤を飲んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。その際、本製品の使用説明書を医師に示すこと。特に子供が誤って本剤を飲みこまないように注意すること。 ・ラットにおいて催奇形性が認められているため、妊娠している可能性のある女性や妊婦は、本剤を取り扱わないことが望ましいが、本剤を取り扱う際には十分に注意をすること。 (犬に関する注意) ・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。 ・本剤は継続した投与順守が重要である。投与直後に犬が本剤を吐き出した場合は、再度同じ用量を投与すること。犬が本剤を完全に飲み込んだ後に吐き出した場合、もしくは投与を忘れた場合は、次回の投与予定時刻まで待ってから通常通りの投与量を投与すること。 ・特発性てんかんの治療において、本剤の投与期間中は定期的に獣医師の診察を受けること。最適用量が決定するまでの来院間隔は発作頻度によって異なることから、獣医師の指示に従って診察を受けること。最適用量が確定し、発作頻度が安定した後にも、4~8週間毎に来院し、獣医師の診察を受けることが望ましい。 (専門的事項) ①対象動物の使用制限 ・本剤は体重が2kg未満の犬に対する安全性は確認されていないので投与しないこと。 ・本剤は5.5ヵ月齢未満の犬に対する安全性は確認されていないので投与しないこと。 ・腎臓、肝臓、心臓、消化器に疾患を有する犬には慎重に投与すること。 ・妊娠及び授乳中の犬、並びに繁殖用の雄犬に対する安全性及び有効性は確認されていないので投与しないこと。 ・本剤に対する過敏症を有する犬には本剤を投与しないこと。 ・重篤な肝機能障害、重篤な腎障害又は重篤な心血管系障害の犬には本剤を使用しないこと。 ②重要な基本的注意 ・特発性てんかんの発作重積の予防に対する有効性は未確認であるので、発作重積の既往歴がある症例には他の治療法を考慮すること。 ・特発性てんかんの群発発作のうち、特に短時間に高頻度で全般発作を繰り返す場合には、本剤の有効性は未確認であるので、他の治療法を考慮すること。 ・本剤投与中に特発性てんかんの群発発作あるいは発作重積が認められた場合には、他の治療法への切り替えを考慮しつつ、本剤の増量も選択肢の1つとして、慎重に治療法選択を検討すること。 ・本剤投与中に特発性てんかんの発作重積に対する緊急治療が必要な場合は、短時間作用型のベンゾジアゼピン受容体の完全作動薬(ジアゼパム等)の静脈内投与又は麻酔による治療が推奨される。 ・30mg/kg/回の1日2回まで増量しても特発性てんかん発作の抑制が認められない場合は、詳細な診断を実施するとともに、他の治療法も考慮すること。 ・本剤から他の抗てんかん薬による治療に移行する場合及び他の抗てんかん薬から本剤による治療に移行する場合は臨床状態を観察し、徐々に移行するように注意すること。 ・特発性てんかんの治療において、休薬した場合に、軽度の行動又は筋肉の反応に関する異常が認められる可能性があるので注意すること。 ・音恐怖症に対して本剤を投与する場合で、不安及び恐怖を発現するイベントの2日前から投薬を開始できなかった場合においても、投与後2時間で最高血漿中濃度に達することから、できるだけ早く投与を開始することが望ましい。 ・アルビノラット(Wistar)を用いた毒性試験において、本剤の有効成分であるイメピトインを100mg/kg/日以上の用量で13週間投与した際に、病理組織学的検査における網膜変性所見の発現率に増加がみられた。病理組織学的検査における網膜変性所見は、他の系統のラット、犬及びサルを用いた毒性試験においては認められていない。また、本剤の犬における対象動物安全性試験においては、推奨用量の5倍量を6ヵ月間投与した場合でも視覚及び網膜への影響は認められていないが、本剤を長期間に渡って投与する際には定期的な眼科的検査(網膜を検査するための眼底検査等)を実施することが望ましい。 ・長期投与により、血清中クレアチニン値及びコレステロール値の正常値範囲内で軽度の上昇が認められることがあるが、臨床上明らかな症状は認められていない。 ・本剤を空腹時に投与した際の生物学的利用能は、食餌とともに又は食後に投与した場合よりも高いことから、同じ犬に対しては、食前に投与するか、食餌とともに又は食後に投与するか等の投与方法を変更しないこと。 ③相互作用 ・本剤は主に代謝酵素CYP1Aにより代謝を受け、酸化修飾された非活性代謝物として排泄される。フェノバルビタール、臭化カリウム及びレベチラセタム等の犬に用いられる主な抗てんかん薬が代謝を受ける際の主要代謝酵素はCYP1Aではなく、フェノバルビタール、臭化カリウム及びレベチラセタムと併用した症例では、有害な相互作用は認められていない。 ・本剤の有効成分及び代謝物は血漿蛋白質との結合率が低く、蛋白結合率の高い薬剤との相互作用は起こりにくい。 ・本剤の有効成分は、電位依存性カルシウムチャネルに対して弱い阻害作用を有する。電位依存性カルシウムチャネルに直接又は間接的に影響を及ぼす薬剤との相互作用については検討されていない。 ④副作用 ・特発性てんかんに対して本剤を投与した場合、運動失調、嘔吐、治療開始時の食欲増進、傾眠、活動過剰、無気力、多飲、下痢、見当識障害、食欲不振、流涎、多尿が見られることがある。これらの症状は軽度で一過性である。 ・特発性てんかんの犬において、本剤投与の影響或いは疾患の一部として、発作前後の攻撃性及び挙動の変化が見られることがある。 ・音恐怖症に対して本剤を投与した場合、運動失調、食欲増進、嗜眠、嘔吐、攻撃性の増強或いは減弱、活動過剰、傾眠、流涎が認められることがある。これらの症状のほとんどは一過性であり、投薬中もしくは投薬終了後すぐに消失する。 ・音恐怖症の臨床試験において、治療開始初期に約30%の症例に、軽度又は中等度で一過性の運動失調がみられた。臨床試験で運動失調がみられた症例の半数以上でこの兆候は投薬をやめることなく24時間以内に自然に回復し、残りの症例のうち半数は48時間以内に回復した。 ・音恐怖症に対して本剤を投与した場合の副作用として、攻撃性の増強或いは減弱が認められることがある。投与中は飼い主による注意深い観察が推奨される。 ⑤過量投与 ・ラット催奇形性試験において妊娠ラットにイメピトインを215mg/kg/日の用量で反復投与した場合には、胎児に催奇形性所見である口蓋裂が認められている。 ・犬に最高推奨用量の5倍量を反復投与した場合は、中枢神経系、消化器系関連の影響が認められている。また、心電図において回復性のQT間隔延長が認められている。これらの症状は通常は致命的ではなく、対症療法を受けることにより24時間以内に回復する。過剰投与によって認められる神経症状は、正向反射の消失、活動低下、閉眼、流涙、ドライアイ及び眼振である 。 ・犬に最高推奨用量の5倍量を反復投与した場合は体重減少が認められることがある。 ・雄犬では最高推奨用量の10倍量を反復投与した場合には、精巣の輸精管におけるびまん性萎縮及びこれによる精子数の減少が認められた。 ・サルに240mg/kg/日の用量で4週間、その後160mg/kg/日の用量で8週間反復投与した毒性試験において、網膜電図に異常が認められた。 ⑥その他の注意 ・特発性てんかんに対して本剤を使用する場合、1回に処方する量は1ヵ月分を目安とすること。 ・音恐怖症に対する効能・効果は、花火のイベントに対して3日間投薬した臨床試験に基づいている。音恐怖症が更に長く続く際の3日間より長い投薬については、獣医師によるリスク・ベネフィット評価を行うべきであり、行動療法も合わせて考慮するべきである。 |
貯蔵方法 | 気密容器 |
備考 | ・承継(H29.12.1)べーリンガーインゲルハイムベトメディカジャパン株式会社→メリアル・ジャパン株式会社 ・社名変更(H29.12.1)メリアル・ジャパン株式会社→べーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン株式会社 |
反芻動物由来物質有無 | 由来物質有り |
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反芻動物由来物質原産国名 | ドイツ、オーストリア、イタリア、スロバキア、スロベニア、ポーランド、ハンガリー、フランス、チェコ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、リヒテンシュタイン、スイス、デンマーク、クロアチア |
副作用情報 | |||||
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No. | 報告年月日 | 動物種 | 品種 | 性 | 転帰 |