フェリバック 3

2025/03/18

品名 フェリバック 3
一般的名称 猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症3価・猫汎白血球減少症混合(油性アジュバント加)不活化ワクチン(シード)
承認年月日 1:2016/08/24
承認区分 医薬品
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 共立製薬株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 生物学的製剤
規制区分 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品
有効期間 製造後2年8カ月間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 猫ウイルス性鼻気管炎ウイルス KSHO1株(シード) (不活化前ウイルス感染価) 10(6.3)TCID50以上/液状ワクチン1バイアル(0.5mL)中
2 猫カリシウイルス KSC10株(シード) (不活化前ウイルス感染価) 10(7.0)TCID50以上/液状ワクチン1バイアル(0.5mL)中
3 猫カリシウイルス KSC19株(シード) (不活化前ウイルス感染価) 10(7.6)TCID50以上/液状ワクチン1バイアル(0.5mL)中
4 猫カリシウイルス KSC21株(シード) (不活化前ウイルス感染価) 10(7.3)TCID50以上/液状ワクチン1バイアル(0.5mL)中
5 猫汎白血球減少症ウイルス KSP01株(シード) (不活化前ウイルス感染価) 10(5.5)TCID50以上/液状ワクチン1バイアル(0.5mL)中
包装単位 1mL容又は2mL容のガラスバイアルに0.5mLずつ分注する。
液状不活化ワクチン1バイアルを1頭分とし、1、2,5あるいは10頭分を1包装単位として紙箱に梱包する。
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症及び猫汎白血球減少症の予防
用法用量 8週齢以上の猫に0.5mLずつ3~4週間隔で2回皮下又は筋肉内に注射する。
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

【一般的注意】

・本剤は、要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。

・本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。

・本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。

【取扱い及び廃棄のための注意】

・外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。

・使用期限が過ぎたものは使用しないこと。

・本剤には他の薬剤(ワクチン)を加えて使用しないこと。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・直射日光、加温又は凍結は品質に影響を与えるので、避けること。

・使い残りのワクチンは紙等で吸い取り可燃物として処分し、また容器は地方公共団体条例等に従い処分すること。

・使用済みの注射針は、針回収用の専用容器に入れること。針回収用の容器の廃棄は、産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。

2.使用に際して気を付けること

【使用者に対する注意】

・誤って人に注射した場合は、患部の消毒等適切な処置をとること。誤って注射された者は、必要があれば医師の診察を受けること。その際、動物用油性アジュバンド加ワクチンを誤って注射されたことを医師に告げるとともに本使用説明書を医師に示すこと。

               本ワクチン成分の特徴                
________________________________________
              抗   原       アジュバント        
          ______________________________
微生物名       人獣共通感   微生物の  有無    種類       
           染症の当否   生・死                  
________________________________________
猫ウイルス性鼻気     否      死                   
管炎ウイルス                         ミネラルオイル・  
_______________________   有    マンニトール・   
猫カリシウイルス     否      死           オレイン酸   
_______________________                 
猫汎白血球減少症     否      死                   
________________________________________

・開封時にアルミキャップの切断面で手指を切るおそれがあるので、注意すること。

【猫に関する注意】

・本剤の注射後、一過性の発熱・元気・食欲の減退、嘔吐等が認められる場合がある。

・本剤の注射前日及び注射当日から2~3日間は安静につとめ、激しい運動、交配、入浴又はシャンプー等は避けるように指導すること。

・副反応が認められた場合は、獣医師の診察を受けること。

・注射部位に硬結や腫瘤が持続的に認められた場合には獣医師の診察を受けること。

・注射後免疫が得られるまでの2~3週間は、他の猫との接触を避けること。

【取扱いに関する注意】

・注射器具は、滅菌又は煮沸消毒されたものを使用すること。薬剤により消毒した器具又は他の薬剤に使用した器具は使用しないこと(ガス滅菌を除く)。なお、乾熱、高圧蒸気滅菌又は煮沸消毒等を行った場合は、室温まで冷えたものを使用すること。

・ワクチン瓶のゴム栓は、70%アルコールで消毒し、滅菌済みの注射針をゴム栓から刺し込み、ワクチンを注射器内に吸引して使用すること。ゴム栓を取り外しての使用は雑菌混入のおそれがあるので避けること。

・注射部位は70%アルコールで消毒し、猫の疼痛感を和らげるためアルコールがある程度乾いてから注射すること。注射時には注射針が血管に入っていないことを確認してから注射すること。

・注射器具は1頭ごとに取り替えること。

・投与経路を厳守すること。

・本ワクチンを追加注射用として用いる場合には、0.5mLを1回皮下又は筋肉内に注射すること。

(専門的事項)

①警告

本剤の注射前には対象猫の健康状態について検査し、重大な異常を認めた場合は注射しないこと。また、次のいずれかに該当する場合は注射しないこと。ただし、対象猫が猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症及び猫汎白血球減少症に感染するおそれがあり、かつ、本剤の注射により著しい障害をきたすおそれがないと認められる場合には、慎重に注射すること。

・妊娠期及び授乳期のもの。

・寄生虫に感染しているもの。

・重篤な疾病にかかっていることが明らかなもの。

・以前に本剤又は他のワクチン投与により、アナフィラキシー等の副反応を呈したことが明らかなもの。

②対象動物の使用制限等

対象猫が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を考慮し、注射適否の判断を慎重に行うこと。

・発熱・咳又は下痢などの臨床上異常が認められるもの。

・疾病の治療を継続中又は治癒後間がないもの。

・明らかな栄養障害が認められるもの。

・高齢のもの。

・重度の皮膚疾患が認められるもの。

・他の薬剤投与後間がないもの。

・導入又は移動後間がないもの。

・飼主の制止によっても沈静化が認められず、強度の興奮状態にあるもの。

・1年以内にてんかん様発作を呈したことが明らかなもの。

③重要な基本的注意

・移行抗体価の高い個体では、ワクチン効果が抑制されることがあるので幼若な猫への注射は移行抗体が消失する時期を考慮すること。

・潜伏感染の状態の猫に注射した場合、その疾病を誘発することがあるので、注射後の経過ではそのことに十分配慮すること。

・猫において、不活化ワクチンを同一部位へ反復注射することにより、線維肉腫等の肉腫の発生率が高まるとの報告があるので、ワクチン注射歴のある部位への注射は避けること。

④副反応

・過敏体質のものでは、アレルギー反応〔顔面腫脹(ムーンフェイス)、掻痒、じん麻疹〕又はアナフィラキシー反応〔ショック(虚脱、貧血、血圧低下、呼吸速迫、呼吸困難、体温低下、流涎、ふるえ、痙攣、尿失禁等)〕を起こすことがある。アナフィラキシー反応(ショック)は本剤注射後30分位までに発現する場合が多く見られる。

・猫において、不活化ワクチンの注射により、注射後3か月~2年の間に、まれに(1/1,000~1/10,000程度)線維肉腫等の肉腫が発生するとの報告がある。

・副反応(アナフィラキシー等)による事故を最小限にとどめるため、本剤の注射後しばらくは観察を続けること。帰宅させる場合は、なるべく安静につとめながら帰宅させ、当日は帰宅後もよく観察するように指導すること。

⑤相互作用

・免疫抑制剤を用いて治療された猫はワクチンの効果が阻害されることがあるので注射時期を考慮すること。

・本剤と他のワクチンとの同時投与は避けること。また本剤注射前に他のワクチンを投与している場合は生ワクチンにあっては4週間以上、不活化ワクチンにあっては1週間以上の間隔をあけること。なお、本剤注射後他のワクチンを投与する場合には、1週間以上の間隔をあけること。

⑥取扱い上の注意

・よく振り混ぜてから使用すること。

・一度開封したワクチンは速やかに使用すること。使い残りのワクチンは雑菌の混入や効力低下のおそれがあるので、使用しないこと。

⑦その他の注意

・本剤はシードロットシステムにより製造され、国家検定を受ける必要のないワクチンであるため、容器又は被包に「国家検定合格」と表示されていない。
貯蔵方法 2~10℃
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2016/12/28 アメリカン・ショートヘア オス 死亡
2 2017/01/11 アメリカン・ショートヘア メス 死亡
3 2017/01/17 雑種 メス 死亡
4 2017/01/31 雑種 メス 死亡
5 2017/12/28 雑種 メス 死亡
6 2018/01/30 雑種 オス 死亡
7 2018/01/30 アメリカンカール メス 死亡
8 2018/12/05 雑種 メス 死亡
9 2019/08/29 日本猫 オス 死亡
10 2020/02/28 雑種 メス 進行中
11 2020/03/02 MIX メス 死亡
12 2020/11/02 エキゾチックショートヘア オス 死亡
13 2020/11/30 雑種 メス 死亡
14 2020/12/24 アメリカンショートヘア オス 死亡
15 2021/04/30 日本猫 オス 死亡
16 2021/05/10 雑種 オス 死亡
17 2021/08/11 雑種 オス 死亡
18 2021/09/24 スコティッシュフォールド オス 死亡
19 2021/12/27 雑種 メス 死亡
20 2022/01/20 雑種 オス 死亡
21 2023/01/11 雑種 オス 死亡
22 2023/02/08 雑種 オス 死亡
23 2023/02/24 雑種 オス 死亡
24 2023/11/22 雑種 オス 死亡