犬用ワクチチェック

2025/03/18

品名 犬用ワクチチェック
一般的名称
承認年月日 1:2016/11/01
承認区分 医薬品
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 スペクトラムラボジャパン株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 生物学的製剤
規制区分
有効期間 製造後15カ月間
添付文書
主成分
No. 主成分 分量
1 ジステンパーウイルスMA/84株抗原液、イヌアデノウイルス2型Toronto A26/6株抗原液 、イヌパルボウイルス2a F-11/C27A株抗原液 、SPFニワトリ非働化血清希釈液(SPFニワトリ非働化血清) 4.5~5.5μL/イムノコームカード添着用溶液添着部位中
2 ウサギ抗イヌIgG(H+L) アルカリ性ホスファターゼ標識ポリクロナール抗体、 2.0~6.0μg/C槽 コンジュゲート液(二次反応槽)1槽216μL中
3 ウサギ抗ニワトリIgY(IgG)(H+L) アルカリ性ホスファターゼ標識ポリクロナール抗体 0.12~0.24μg/C槽 コンジュゲート液(二次反応槽)1槽216μL中
包装単位 包装(1キット)
 1.12検体用
  ・反応用プレート                 1個
  ・コームカード (分割使用可能)       1枚
  ・ピンセット                    1本
  ・コームスケール               1枚
  ・使用説明書                  1部
 2.120検体用
  ・反応用プレート               10個
  ・コームカード (分割使用可能)      10枚
  ・ピンセット                   1本
  ・コームスケール               1枚
  ・使用説明書                  1部
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 犬の血清、血漿又は全血中におけるジステンパーウイルス、犬アデノウイルス及び犬パルボウイルスに対する各IgG抗体の検出
用法用量 1 検査方法
1.1 検査準備
・検体及びキットを20~25℃に戻す。
・反応用プレートを静かにゆすり中の溶液を混和する。
・検体は、血清、血漿は5μL、全血はヘパリン又はEDTAで処理し10μLを使用する。
・アルミニウムパウチ包装からコームカードを取り出し、コームカードを検査数だけ切り取る。残ったコームカードはアルミニウムパウチ包装に戻す。
1.2 検査手順
・1サンプルにつき1つのA槽の反応用プレートシール材を付属のピンセットで押し破り開封する。
・既製品のマイクロピペットを使用し検体を吸引する。
・A槽に検体を入れ、既製品のマイクロピペットを使い数回吸引、排出(ピペッティング)して混和する。
・コームカードをプリント面が手前になる様にA槽に挿入し5分間浸漬する。
・A、C、F槽に浸漬中は2~3分おきに数回コームカードを静かに上下にゆする。
・次の槽に移す際は、余分な液をティッシュペーパーなどの上に静かに振り落とす。
・次にB槽をピンセットで同様に開封しコームカードを2分間浸漬する。
・C、D、E、F槽へと同様の手順でコームカードを移動、以下の時間浸漬していく。
B槽:2分
C槽:5分
D槽:2分
E槽:2分
F槽:5分
・F槽終了後コームカードを反応停止のためE槽に戻す。2分間浸漬した後風乾する。
・浸漬時間を正確にするため既製品のタイマーなどを使用する。

2 判定
2.1 コームカードのスポットの説明
・コームカードの「歯」の部分には根元から順に陽性コントロール、CAV-2、CPV及びCDVの抗原液が添着されていて、検査により紫灰色のスポットが表れる。
・各スポットの濃淡の濃さを陽性コントロールと比較し判定する。

2.2 コームスケールの説明
・コームスケールは、本体及びスライドする黄色い定規で構成されている。
・本体には、12段階の紫灰色濃淡見本が印刷されている。
・各色の中央に丸窓があり、その上の黄色い定規が入っている部分に四角窓が開いている。
・黄色い定規には陽性コントロールのC+3を含む1~6までのスコアを印刷してあり、本体の四角窓から見える黄色い定規のスコアを読む。

2.3 判定の手順
・反応終了後コームカードを完全に乾燥させる。
・初めに、コームスケールにある12の丸窓の裏側からコームカードの一番手元の陽性コントロールスポットを覗かせながら、最も近い濃淡の紫灰色を探す。
・黄色い定規をスライドさせ、その丸窓の上にある四角窓にC+3を合わせ固定する。
・コームスケールの黄色い定規は、全ての結果を判定するまで動かさない。
・次に、他のスポットを順にコームスケールの丸窓の裏側にあてる。
・各スポットの紫灰色の濃淡と最も近い丸窓の上の四角窓に見える1~6のスコアを読み取る。
・3~6のスコアを「陽性」と判定する。
・2以下のスコアを「陰性」と判定する。
・1より薄い色調のスコアを0と判定する。
使用上の注意 【基本的事項】

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

①使用前に本添付文書をよく読み、定められた使用方法を厳守すること。

②本キットは使用目的において、定められた目的にのみに使用すること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

①試薬は保存剤として0.1%のアジ化ナトリウムを含んでいるため鉛管や銅管と反応して爆発生の強い金属アジドを生成することがあるので、廃棄の際は多量の水と共に流すこと。

②使用済みの容器は、血液を使用するため感染性廃棄物として、地方公共団体条例等に従い処分すること。

2.使用に際して気を付けること

①アジ化ナトリウムは発がん性物質のため、本キット操作中は、ラテックスあるいはニトリル製の手袋を着用し試薬などが直接体に触れない様にすること。

②万が一溶液が目に入ったり皮膚に触れたりした場合は、十分に水で洗い流し、医師の診察を受けること。

3.保管上の注意

①小児の手の届かないところに保管する。

②高温、直射日光及び凍結を避け、冷蔵庫(2~8℃)で保管する。

③未使用の槽があるキットは、冷蔵庫(2~8℃)で保管する。

【取扱い上の注意】

1.検査時の注意

(一般的注意)

①キットに関する注意

1)外観上又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。

2)反応用プレートの反応用プレートシール材が破損している場合、その縦列は使用しないこと。

3)使用期限の過ぎたキットは使用しないこと。

4)同封の反応用プレートとコームカードの組み合わせで使用すること。

②検体に関する注意

1)血清、血漿又は全血が使用可能である。

2)全血を使用する場合は、必ずヘパリン又はEDTAを加えること。

3)血清を非働化しないこと。

4)検体は、20~25℃に戻して使用すること。

③検査に関する注意

1)冷蔵庫で保管している検査キットは20~25℃に戻すこと。

2)各槽内溶液の混入に注意すること。

3)使用前に反応用プレートを数回静かにゆすり、中の溶液を混和すること。

4)異なった槽に浸漬しない様に注意すること。

5)コームカードの「歯」の部分を直接触らないこと。

6)各槽の反応用プレートシール材は、使用方法の手順に従い、槽を区切っている反応用プレートシール材を付属のピンセットで押し破り開封すること。
決して一度に開けないこと。

7)検査途中に反応用プレートシール材を付属のピンセットで開ける際他の反応用プレートシール材を傷つけない様にすること。保管中に反応用プレートシール材が傷つかない様に覆いを被せておくこと。

8)各槽の浸漬時間は、既製品のタイマーなどを使用し正確に行うこと。

9)各槽終了後のコームカードに付着している試薬をティッシュペーパーなどに吸収させる際、前回拭ったところを使用しないこと。

10)感染の恐れがある血液などの取り扱いには十分注意を払うこと。

(操作上重要な注意事項)

1)キットを凍結させないこと。

2)A、C、Fの槽において、2~3分毎にコームカードを数回ゆっくりと上下させる。

3)検査液の混合、使用法の手順と異なる槽に浸漬しないこと。

4)コームカードの「歯」の部分に触らないこと。

5)反応用プレートシール材はその都度開けること。

2.キャピラリーチューブとピストンの使用方法

1)キャピラリーチューブの幅広い白線で印をされた端からピストンを挿入する。

2)キャピラリーチューブを親指と中指ではさみ、ピストンの輪に人差し指を入れる。

3)チューブの先端を検体に浸し、ピストンを上に動かし検体を下記必要量の印まで吸引する。

4)吸引量の目印:低位置    5μL
         中間    10μL

5)検体の排出:キャピラリーチューブを反応用プレートのA槽に挿入しピストンを押す。

6)撹拌:チューブをA槽に入れたままピストンを上下に5回以上動かし撹拌する。

7)ピストンの清拭:使用したピストンは、次の使用のため清潔なティッシュペーパーなどで拭くか、清水で洗う。

3.判定上の注意

・陽性コントロールのスポットの色が、明瞭な紫灰色であれば検査は有効だが、スポット周囲にまで同色あるいは濃い色で拡散している場合には検査は無効と判定する。

・スポットの色の濃淡で抗体価を推測しないこと。

4.検査の限界

・この検査は、野外感染とワクチネーションによる抗体の違いは検出できない。

・血清学的検査では、偽陰性あるいは偽陽性という結果を生じることがある。

・偽陰性は、特異的抗体が検出できるレベル以下のとき、例えば感染症の初期あるいはワクチネーション直後に検査をした場合などで生じると考えられる。

・通常CDV、CAV及びCPVのIgG抗体は、抗原曝露後2~3週間は抗体が検出されにくいため、ワクチネーション後に検査を実施する際は十分な期間をあけること。

・偽陽性結果は、中和に関わらない抗体と反応した場合などで生じると考えられる。

・結果が疑わしい場合は再検査あるいは他の方法による検査を検討する。
貯蔵方法 2~8℃の冷蔵庫に保管する。
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質有り
反芻動物由来物質原産国名 アメリカ合衆国、ニュージーランド
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰