クライオプローブ_VET

2025/03/18

品名 クライオプローブ_VET
一般的名称 その他の医療用焼灼器
承認年月日
承認区分 医療機器
承継年月日
届出年月日 2016/11/18
再審査結果通知日
製造販売業者 株式会社インテグラル
選任製造販売業者
製剤区分
規制区分 一般医療機器
有効期間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
包装単位
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 本品は、皮膚病変の局所の凍結治療に使用する。
用法用量
使用上の注意 1.重要な基本的注意

(1)治療を開始する前に、病変の場所・大きさ・数を考慮すること。

(2)構成部品は慎重に取扱い、強過ぎる力を加えないこと。ペンチ等の工具を使用しないこと。

(3)本体前部とカートリッジの接続を緩める前(クライオプローブb)、及び本体前部と本体後部の接続を緩める前(クライオプローブm/x/o)には、必ずカートリッジ内の亜酸化窒素を空にすること。手順はアプリケーターを取り外した状態でオンオフスイッチを押し、凍結剤を全て放出する。

(4)フィルター/オープナーを間違った位置へ取り付けた場合、機器に回復不能なダメージを与える可能性がある。また、カートリッジ装填部に異物が残留した状態でフィルター/オープナーをセットした場合、機器の不具合を起こす可能性がある。

(5)カートリッジ装填時、機器は高圧下におかれる。機器の潜在的なリスクを引き起こす可能性があるため、どのような改造もしてはならない。

(6)本体後部の小さい穴は、ガス放出のため決して塞がないこと。(クライオプローブm/x/o)

(7)アプリケーターとカートリッジは埃と高温を避けること。保管時、アプリケーターはキャップをしておくこと。

(8)機器使用の最適な温度環境として、21℃を想定している。低温環境下の場合カートリッジ内のガスの割合が少なくなるためガスの照射は通常より低圧に、高温環境下の場合カートリッジ内のガスの割合が多くなるため通常より高圧になる。
25℃を越える温度での保管・使用は照射時間が短くなる。

(9)カートリッジを装填したまま本体を保管する際には、オンオフスイッチが押されて不要な照射が起こらないよう、注意して収納・保管すること。
また凍結剤の不要な漏れを防ぐため、クライオプローブbはカートリッジと本体前部が、クライオプローブm/x/oは本体前部と本体後部がしっかりと固定されゆるみのないことを確認する。

(10)アプリケーター先端は、治療部位から0.5mm~4mm離すこと。5mm以上離した場合、照射された液化亜酸化窒素はガス状態へと拡散してしまい十分冷却することができない可能性がある。

(11)より小さく繊細な治療が行えるよう、アプリケーターと病変は最適な距離を保つようにすること。

(12)アプリケーターを治療部位へすばやく近づけたり離したりする操作、円を描くような操作や交差させるような操作をさせて、冷却の程度をコントロールすること。

(13)照射により病変が十分に冷却されている場合、空気中の湿気が凝縮し、白い霜状のものが病変部に付着する。白い霜状のものが付着しない場合は、凍結剤が十分に照射されていないことが考えられる。凍結剤の残量やアプリケーターのつまり等を確認すること。
なお、白い霜状のものは効果的な凍結作用を妨げる可能性があるので、照射を続ける際には取り除くこと。

(14)治療時間は、病変の部位や厚さ、表面積に依存する。病変の厚さは臨床経験に基づいて推定すること。

(15)1回目の照射で病変を凍結した後、約30秒間解凍し、続いて2回目の照射を行うとよい。(凍結-解凍-凍結のサイクル)その際、2回目の方が1回目の凍結速度より速いことに注意すること。

2.不具合・有害事象

(1)重大な不具合・有害事象

本品による重大な不具合・有害事象の発生はない。

(2)その他の不具合・有害事象

その他の不具合

本品の使用に伴い、以下のような不具合が発生する可能性がある。

・本体又は構成品の動作不良、故障、破損

・アプリケーターの詰まり

・カートリッジが開栓しない

・凍結剤が照射されない/されにくい

3.その他の注意

(1)凍結剤である亜酸化窒素に関する基本的な情報は以下の通り。
1)2)3)4)
______________________________________
   一般名   亜酸化窒素(Nitrous Oxide)
______________________________________
   化学名   一酸化二窒素(Dinirogen monoxide)
______________________________________
   分子式   N2O
______________________________________
   分子量   44.01
______________________________________
   沸点   -88.5℃
______________________________________

○物理化学的危険性

・不燃性だが支燃性を示し、高温環境下では一部の物質と激しく反応し火災や爆発の危険性がある。

・気体は空気より重く、天井が低い場所では滞留して酸素欠乏を引きおこすことがある。

(本品使用時は十分に換気を行うこと。)

(本品は室温環境で使用する。火気のある環境や50℃以上の環境で使用しないこと。)

○健康に対する有害性

1.短期暴露

・液体は凍傷を引き起こすことがある。中枢神経系に影響を与え、意識低下を生じることがある。

(本品使用時は十分に換気を行うこと。)
(目的の治療部位以外には照射せず、意図しない凍傷を予防すること。)

2.長期又は反復暴露

・歯科医院で働いている女性労働者で、患者への吸入麻酔薬として使用する亜酸化窒素に暴露していた者の自然流産が増加した報告がある。

・ラットで胚毒性、胎児毒性、骨格形成の異常が見られた報告がある。

・ヒトの症例で造血系の疾患があるという報告、肝臓や腎臓や神経系への障害が現れるという報告がある。

3.許容濃度

・ACGIH(*1)のTLV(*2):50ppm

・DFG(*3)のMAK(*4):100ppm

(本品使用時は十分に換気を行うこと。)
(本品は妊婦又は妊娠している可能性のある者がいる環境で使用する際は十分に換気を行い、大量の亜酸化窒素を直接吸入することがないように注意すること。)

*1 ACGIH:American Conference of Governmental Industrial Hygienists (米国産業衛生専門家会議)
*2 TLV:Threshold Limit Value (作業環境許容濃度)
*3 DFG:Deutsche Forschungsqemeinschaft(ドイツ学術協会)
*4 MAK:Maximale Arbeitsplatzkonzentrationen(最大許容濃度)
TLV、MAK共に、1日8時間、週40時間の暴露を想定している。

(2)カートリッジは、国内における航空輸送が禁止されている。

(3)凍結剤である亜酸化窒素は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の第2条第15項において、指定薬物に指定されている。

本書で定めている使用目的以外での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されている。

また、部外者による盗難や不正な持ち出し等が行われないように適切な管理をし、廃棄を行う際には廃棄物を盗取されないよう適切な方法をもって廃棄しなくてはならない。

(4)構成品以外のカートリッジ、フィルター/オープナーは使用しないこと。意図した性能を保証できない、機器故障の原因となるため。また、所持や使用等が認められていない亜酸化窒素の可能性があるため。
貯蔵方法
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰