ピシバック 注 5 oil

2025/07/28

品名 ピシバック 注 5 oil
一般的名称
承認年月日 1:2019/07/19 2:2020/02/26 3:2021/06/01 4:2022/01/11 5:2025/03/21
承認区分 医薬品
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 共立製薬株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 生物学的製剤
規制区分 劇薬, 指定医薬品
有効期間 製造後1年11カ月間
添付文書
主成分
No. 主成分 分量
1 ラクトコッカス・ガルビエ(I型)KS-7M株 (不活化前生菌数) 9.0×10(10)CFU以上/液状不活化ワクチン1バイアル(200mL)中
2 ラクトコッカス・ガルビエ(II型)LG13E株 (不活化前生菌数) 2.0×10(10)CFU以上/液状不活化ワクチン1バイアル(200mL)中
3 ビブリオ・アングイラルム KT-5株 (不活化前生菌数) 1.0×10(10)CFU以上/液状不活化ワクチン1バイアル(200mL)中
4 フォトバクテリウム・ダムセラ・サブスピーシズ・ピシシダ PD8K株 (不活化前生菌数) 2.4×10(10)CFU以上/液状不活化ワクチン1バイアル(200mL)中
5 マダイイリドウイルス YI-717株 (不活化前ウイルス感染価) 10(8.4)TCID50以上/液状不活化ワクチン1バイアル(200mL)中
包装単位 200mL容量の容器に200mL、300mL容量の容器に300mL、400mL容量の容器に400mL、500mL容量の容器に500mL及び600mL容量の容器に600mLの最終バルクをそれぞれ分注し、密栓したものを小分製品とする。小分製品の一容器を包装単位として、紙箱に収納する。容器はガラス瓶、ポリプロピレン容器又はポリエチレンテレフタラート容器を用いる。
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 ぶりのI型α溶血性レンサ球菌症、II型α溶血性レンサ球菌症、J-O-3型ビブリオ病、類結節症及びイリドウイルス病の予防
用法用量 体重約20g~約1kgのぶりの腹腔内(魚体の腹鰭を体側に密着させたとき先端部が体側に接する場所から腹鰭付け根付近までの腹部正中線上)に連続注射器を用い、本ワクチン0.1mLを1回注射する。
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は、ぶりのI型α溶血性レンサ球菌症、II型α溶血性レンサ球菌症、J-O-3型ビブリオ病、類結節症及びイリドウイルス病を予防するために使用し、ぶり以外の魚又は動物には使用しないこと。

・本剤は、正しく使用しなければ病気の予防効果が得られないおそれがあるので、本添付文書の【用法及び用量】に従って正しく使用すること。

・本剤は、体重約20g~約1kgの健康なぶりに使用すること。この範囲外の体重のぶりでは充分な効果が得られないおそれがあるので注意すること。

・本剤を低水温又は高水温で使用した場合には病気の予防効果が得られないおそれがあるので、水温が約15℃~25℃の時に使用すること。

・本剤の注射は、指導機関(家畜保健衛生所、魚病指導総合センター、水産試験場等)において接種技術の指導を受けた者又は獣医師のみが行うこと。

・本剤は、指導機関の直接の指導を受けて使用すること。

・本剤の注射は、本添付文書の【使用上の注意】及び連続注射器の使用方法を充分に理解し、安全に配慮して行うこと。

(使用者に対する注意)

・誤って使用者に注射してしまう等の事故防止のため、作業時には防護メガネ、マスク、厚手の手袋等を着用して十分注意すること。

少量であっても誤って人に注射すると、腫れや痛みが長く続いたとの報告があるため、本剤を注射する際には、必ずニードルガードを装着する等、手指等への誤注射に注意すること。

・注射する魚類の麻酔のかかり具合が適切であることを必ず確認すること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。

・本剤は使用期限が過ぎた時は使用しないこと。

・本剤には、他の薬剤(ワクチンを含む)を加えて使用しないこと。

・使い残りの本剤は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体の条例等に従い適切に処分すること。

・使用済みの容器は、地方公共団体の条例等に従い適切に処分すること。

・一度開封した本剤は速やかに使用すること。使い残りの本剤は雑菌の混入や効力低下のおそれがあるので、使用しないこと。

・容器の破損を防ぐため、強い衝撃を与えないこと。

・連続注射器は小児又は使用法を知らない人の手の届かない所に保管すること。

・使用済みの注射針は、針回収用の専用容器に入れること。専用容器の廃棄は、産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って人に注射した場合は、患部の消毒等適切に処置すること。誤って注射された者は、注射した量が少量であっても腫れや痛みが長く続いたとの報告があるため、養殖魚用油性アジュバント加ワクチンを誤って注射されたことを医師に告げるとともに本添付文書を医師に示すこと。

           本ワクチンの成分の特徴             
___________________________________
            抗   原       アジュバント     
___________________________________
微生物名     人獣共通感  微生物     有無  種類     
         染症の当否  の生死                
___________________________________
ラクトコッカス                            
・ガルビエ(Ⅰ型)  否*     死      有無:有       
KS-7M株                  種類:油性      
____________________               
ラクトコッカス                            
・フォルモセンシス  否*     死      成分         
LG13E株                  オレイン酸エチル、  
____________________    スクアラン、     
ビブリオ・アン                 無水マンニトール   
グイラルム      否     死      オレイン酸エステル、 
KT-5株                   ポリオキシエチレン  
____________________    硬化ヒマシ油50   
フォトバクテ                             
リウム・ダムセラ   否     死                 
・サブスピーシス                           
・ピシシダ                              
PD8K株                              
____________________               
マダイイリド                             
ウイルス       否     死                 
YI-717株                            
___________________________________

* :人からの分離例が報告されている。

(本ワクチンに含まれる全ての細菌及びウイルスは不活化されており、人に感染することはない。)

・開封時にアルミキャップの切断面で手指を切るおそれがあるので注意すること。

(魚に関する注意)

・魚のストレスの軽減及び注射針が魚の消化管に刺さる等を防止するため、本剤を注射する24時間以上前から餌止めを行うこと。

・本剤は、正しく使用しなければ病気の予防効果が得られないおそれがある。また、本剤を5ドース量(0.5mL)投与すると腹腔内の癒着程度が高くなり、摂餌不良を招くおそれがある。これにより魚の成長に影響を及ぼす可能性があるため、用法及び用量を遵守すること。

・本剤の注射後、少なくとも1週間は魚の安静につとめ、移動等は避けること。

(専門的事項)

①警告

対象魚が次のいずれかに該当すると認められる場合は、注射しないこと。

・何らかの疾病にかかっていることが明らか、又は疑われるもの

・明らかな栄養障害のあるもの

・異常遊泳やスレが認められるもの

・他の薬剤を投薬中のもの

・病気の治療を継続中又は治療後5日以内のもの

②対象動物の使用制限等

対象魚が次に該当すると認められる場合は、健康状態等を考慮し、注射の適否の判断を慎重に行うこと。

・導入又は移動後6日以内の魚では、そのストレスが原因となって異常が認められる場合があるので、少なくとも1週間は新しい環境に慣らした後で本剤を注射すること。

③副作用

本剤の使用により、2日間程度、摂餌量の低下等の摂餌不良が認められることがある。

④相互作用

期待する予防効果が得られないことや思わぬ副作用が発生するおそれがあるので、他の薬剤を使用中又は使用後5日以内の魚に使用しないこと。

⑤取扱いに関する注意

・本剤は使用前によく振り混ぜて均質な状態にしてから使用すること。また、使用中も沈殿を生じないように必要に応じ振り混ぜながら使用すること。

・麻酔剤の使用に当たっては、麻酔薬の添付文書に記載されている【用法及び用量】に従うこと。また、注射をする前に、あらかじめ使用する麻酔薬の至適濃度(麻酔薬に数分間魚を漬けた後、注射をしても魚が暴れない濃度)を決めておくこと。

・本剤の使用に当たっては、用量が確実に注射できる連続注射器を用い、また、下表に従い、魚種及び魚体重に応じた注射針を使用すること。なお、本剤注射中は目詰まりに十分注意し、注射針の交換については注射器の添付文書に従い行うこと。

表 注射針の深度について                       
___________________________________
 魚種       魚体重(g)        注射針の長さ(mm)    
___________________________________
          20~100          4        
 ぶり       _________________________
          100~400         5        
          _________________________
          400~1000        6        
___________________________________

・注射器具は、高圧蒸気滅菌又は煮沸等で消毒した連続注射器を用い、消毒薬で消毒した器具又は他の薬剤に使用した器具は使用しないこと。なお、注射器は十分熱が冷めてから使用すること。

・連続注射器の使用に当たっては、ニードルガードを装着する等添付文書に従い連続注射器をセットし、本剤の栓及びその周辺を消毒用アルコール等で消毒した後、連続注射器と接続して使用すること。

貯蔵方法 2~10℃
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2020/07/29 オス 回復
2 2021/08/10 不明
3 2021/12/08 不明
4 2022/12/08 不明
5 2023/02/24 オス
6 2023/03/22 不明
7 2023/05/10 不明
8 2023/06/21 不明
9 2023/06/26 不明
10 2023/07/18 不明
11 2024/06/26 オス 進行中
12 2024/08/02 オス 進行中
13 2025/07/23 オス 進行中