アプカード錠3
2025/03/18
品名 | アプカード錠3 |
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一般的名称 |
承認年月日 | 1:2020/06/16 2:2022/05/27 |
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承認区分 | 医薬品 |
承継年月日 | |
届出年月日 | |
再審査結果通知日 | |
製造販売業者 | ベトキノールジャパン株式会社 |
選任製造販売業者 | |
製剤区分 | 循環・呼吸器官用薬 |
規制区分 | 指定医薬品, 要指示医薬品 |
有効期間 | |
添付文書 | ダウンロード |
主成分 | |||||
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No. | 主成分 | 分量 | |||
1 | トラセミド | 3.0mg/1錠(300mg)中 |
包装単位 | 10錠~500錠 10錠入りのシートを紙製容器に入れる。 |
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使用禁止期間 | |
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休薬期間 | |
効能効果 | 犬:うっ血性心不全に関連する水腫(浮腫)及び漏出を含む臨床症状(呼吸困難、発咳、運動耐性及び腹水)の改善及び維持 |
用法用量 | 体重1kgあたり0.1~0.6mgのトラセミドを1日1回経口投与する。 利尿効果の強さを変更する必要がある場合には、腎機能及び電解質の状態に注意しつつ、用量範囲内で用量を0.1mg/kg刻みで増減させること。なお、体重1kgあたりの用量は目安であり、用量及び体重より適した錠剤を選択、あるいは錠剤の割線により分割して用量を調整すること。 うっ血性心不全の症状がコントロールされ、患犬の状態が安定した後、本剤による長期の利尿療法が必要な場合には、最小有効量で投与を継続すること。 |
使用上の注意 | 「基本的事項」 1. 守らなければならないこと (一般的注意) ・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。 ・本剤は効能・効果において定められた目的の治療にのみ使用すること。 ・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。 (使用者に対する注意) ・使用上の注意を守り、本剤を取り扱うこと。 (犬に関する注意) ・特に本剤を腎機能が低下している犬に投与する場合は、獣医師に指示された用法・用量を厳守すること。 (取り扱い及び廃棄に関する事項) ・食品と区分し、小児の手の届かないところに保管すること。 ・本剤の保管は直射日光、高温及び多湿を避けること。 ・本剤は必要時までブリスター包装のままで保管し、ブリスターは外箱に入れて保管すること。また、ブリスターを開封し錠剤を取り出した場合には、7日以内に使用すること。 ・誤用を避け、品質を保持するため、他の容器に入れ替えないこと。 ・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。 ・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。 2. 使用に際して気を付けること (使用者に対する注意) ・誤って本剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。 ・トラセミド又は他のスルホンアミド系薬剤(フロセミド、アゾセミド製剤)に対する過敏症の既往がある者は、本剤を投与する際慎重に行うこと。 (犬に関する注意) ・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。 ・本剤の使用により脱水の恐れがあるため、自由に水分を摂取できるようにすること。 「専門的事項」 1. 禁忌 ・急性腎不全(尿閉、急性糸球体腎炎)又は慢性腎不全(IRISステージ4)を呈する犬には使用しないこと。 ・重度の脱水、循環血漿量減少又は低血圧がみられる犬には使用しないこと。 ・他のループ利尿薬を併用しないこと。 ・トラセミドに対する過敏症を有する犬には使用しないこと。 2. 対象動物の使用制限等 ・本剤は経口薬のため、急性肺水腫、胸水及び/又は腹水が発症し、救急治療を必要としている犬の治療には適さない。 ・糖尿病のある犬及び別のループ利尿薬を高用量で処方されたことがある犬に対しては、本剤を慎重に投与すること。 ・電解質失調・水分バランス異常のいずれか一方又は両方の既往がある犬では、これらの状態を是正してから本剤の投与を開始すること。 ・うっ血性心不全の症状を別の利尿薬により治療中で、臨床状態が安定している犬には、本剤の投与を開始してはならない。ただし、臨床状態の不安定化及び副作用のリスクを考慮した上で、本剤の投与開始が妥当と判断される場合には、この限りでない。 ・本剤は、妊娠犬又は授乳犬における安全性が確立されていないため、妊娠中、授乳中及び繁殖用の犬には使用しないこと。 ・本剤は、体重3.0kg未満の犬に対する安全性は確認されていない。 ・ジゴキシンの過量投与の既往歴を有する犬に本剤を投与する場合には、慎重に投与すること。 ・利尿薬を投与せず、臨床症状や浮腫(水腫)の状態が安定している犬に対して本剤を使用しないこと。 ・利尿薬の投与により、症状の改善あるいは維持が期待できない犬に対して、本剤を使用しないこと。 3.重要な基本的注意 ・慢性腎不全(IRISステージ3)を呈する犬には、腎機能、脱水状態の有無及び血清中電解質濃度の状態をモニターしながら慎重に投与すること。 ・本剤は、一定のタイミング(食前又は食後)で投与するよう飼い主に指導すること。トラセミドの吸収量は、食事により影響を受ける可能性がある。 ・初回投与時は、1日1回、体重1kgあたり0.2~0.6mgの範囲から必要な用量を選択 し、投与すること。初回投与後は、必要に応じて1日1回、体重1kgあたり0.1~0.6mgの範囲で用量を調整すること。 ・初回投与時に、1日1回、体重1kgあたり0.2mgでも明らかに過量であると判断した 場合には、体重1kgあたり0.1mgから開始することができる。 ・投与開始時、投与開始の24~48時間後、用量変更の24~48時間後及び有害事象が発生した時点で、腎機能、脱水状態の有無及び血清中電解質濃度の状態をモニターすること。なお、投与期間中、担当獣医師は、これらパラメータを定期的にモニターすること。 ・本剤の用量は体重1kgあたり0.1~0.6mg を1日1回である。患犬を快適な状態に保つため、腎機能及び電解質の状態に注意しつつ用量を増減させること。臨床試験において、大部分の犬は1日1回、体重1kgあたり0.3mg以下の用量で安定していた。 ・利尿効果の強さを変更する必要がある場合には、用量範囲内で用量を0.1mg/kg刻みで増減させること。 ・うっ血性心不全の症状がコントロールされ、患犬の状態が安定した後、本剤による長期の利尿療法が必要な場合には、最少有効量で投与を継続すること。 ・適切な利尿用量の確認には、頻回の再検査が有効である。排尿が起こる時間をコントロールする必要がある場合には、投与時刻を調整すること。 ・心不全に対する本剤の単独投与による有効性は確立されていない。必要に応じて、ACE阻害薬、ジゴキシン又はピモベンダン等を併用すること。 ・本剤は、主として腎臓より排泄されるため、腎機能の低下が認められる場合には、本剤の体内残留時間が長くなる可能性があるので用量を減らすなど慎重に投与すること。 ・本剤は、僧帽弁疾患又は拡張型心筋症以外のうっ血性心不全に対する有効性は確認されていない。 ・本剤は、先天性心疾患(動脈管開存症、肺動脈又は大動脈狭窄症、右大動脈弓遺残症、心房又は心室中隔欠損症、Fallot三徴症又は四徴症、僧帽弁奇形、三尖弁閉鎖症など)を有する犬に対する有効性は確認されていない。 ・本剤は、犬糸状虫寄生による腹水・浮腫に対する有効性は確認されていない。 ・本剤は、血圧に対する有効性は確認されていない。 4.相互作用 ・ループ利尿薬と非ステロイド系抗炎症薬を併用すると、ナトリウム排泄増加作用が低下する可能性がある。 ・電解質平衡に悪影響を及ぼす薬剤(副腎皮質ホルモン、アムホテリシンB、強心配糖体、その他の利尿薬)を併用する場合には、注意深いモニターが必要である。 ・腎不全又は腎機能の低下のリスクを高める薬剤の併用は避けること。アミノグリコシド系又はセファロスポリン系の薬剤を併用すると、腎毒性及び耳毒性のリスクが高まる可能性がある。 ・本剤は、スルホンアミドアレルギーのリスクを高める可能性がある。 ・本剤はサリチル酸系薬剤の腎排泄を抑制することにより、毒性のリスクを高める可能性がある。 ・本剤を血漿蛋白結合率が高い他剤と併用する際には注意が必要である。トラセミドの腎分泌は蛋白結合により促進されるため、他剤で置換され血漿蛋白結合率が低下すると、利尿耐性が引き起こされる可能性がある。 ・本剤は、シトクロムP450ファミリーのCYP3A4により代謝される薬剤(ジゴキシン、エナラプリル、ブプレノルフィン、ドキシサイクリン、シクロスポリン)及びCYP2E1により代謝される薬剤(イソフルラン、セボフルラン、テオフィリン)との併用により全身血中からのクリアランスが低下する可能性がある。 ・本剤は、降圧剤(特にACE阻害薬)との併用により、降圧作用を増強する恐れがある。 ・心臓病治療薬(ACE阻害薬、ジゴキシン、ピモベンダンなど)を併用する場合には、治療効果に応じて用法用量の変更が必要となることがある。 5. 副作用 ・本剤の投与中、腎機能の低下が極めて高頻度(10%以上(IRISステージ2:4.0%、IRISステージ3:7.2%、IRISステージ4:2.4%))にみられる。 ・本剤の利尿作用により、血液濃縮とともに、多尿・多飲のいずれか一方又は両方が極めて高頻度(10%以上)に認められる。 ・長期投与により、電解質欠乏症(低カリウム血症、低クロール血症、低マグネシウム血症)及び脱水・乾燥(耳、四肢、鼻及び皮膚等)が発生する可能性がある。 ・消化器症状として下痢が高頻度(5%以上)に認められる。 ・消化器症状として嘔吐が高頻度(5%以上)に認められる。 ・その他の消化器症状として、便量減少、無便、又は軟便が認められることがある。 ・皮膚症状として、耳介の内側に一過性かつ可逆性の紅斑が認められる場合がある。 ・尿路障害として、尿失禁、膀胱炎又は尿異常が認められることがある。 ・循環器系症状として、循環障害、不整脈又は低血圧が認められることがある。 6. 過量投与 ・過量投与により脱水、電解質失調、腎機能の低下、食欲消失、体重減少及び心血管虚脱のリスクが高まると予想される。過量投与に対する処置は対症療法により行うこと。 |
貯蔵方法 | 気密容器 |
備考 |
反芻動物由来物質有無 | 由来物質有り |
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反芻動物由来物質原産国名 | ドイツ、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、オーストリア、イタリア、スロバキア、スロベニア、チェコ、ベルギー、クロアチア、フランス、ハンガリー、オランダ、ポーランド |
副作用情報 | |||||
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No. | 報告年月日 | 動物種 | 品種 | 性 | 転帰 |