フィロコックス錠57

2025/03/18

品名 フィロコックス錠57
一般的名称
承認年月日 1:2022/03/09
承認区分 医薬品
承継年月日 1:2022/05/11
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 リケンベッツファーマ株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 神経系用薬
規制区分 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品
有効期間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 フィロコキシブ 56.88mg/本品1錠(170mg)中
包装単位 10錠、20錠、30錠、50錠、60錠、100錠、300錠、500錠、1000錠(ブリスター包装/PTP包装及びピロー包装)
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 犬:変形性関節症に伴う慢性の疼痛及び炎症の緩和

  整形外科及び軟部組織疾患の手術における術後の疼痛の緩和
用法用量 変形性関節症に伴う慢性の疼痛及び炎症の緩和:
体重3.0kg以上の犬に対して、1日1回、体重1kg当たりフィロコキシブとして5mgを基準量として下記の投薬表に基づいて経口投与する。

整形外科及び軟部組織疾患の手術における術後の疼痛の緩和:
体重3.0kg以上の犬に対して、体重1kg当たりフィロコキシブとして5mgを基準量として下記の投薬表に基づいて術前2時間前に経口投与する。その後は、1日1回経口投与する。

_________________________________________
    体重              1日当たりの用量(錠剤の数) 
____________   __________________________
3.0kg以上 5.8kg未満             1/2錠
____________   __________________________
5.8kg以上11.5kg未満             1錠
____________   __________________________
11.5kg以上17.2kg未満            1 1/2錠
_________________________________________
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。

・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。

・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。

(取扱い上の注意)

・小児の手の届かないところに保管すること。

・直射日光を避け、なるべく湿気の少ない涼しいところに保管すること。

・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。なお、本剤の添付文書を持参することが望ましい。

(犬に関する注意)

・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。

・本剤は、餌と一緒に又は単独で投与することができる。

(専門的事項)

①対象動物の使用制限等

・フィロコキシブあるいは他の非ステロイド性消炎鎮痛剤に対し高感受性を示す犬には本剤を投与しないこと。

・3kg未満の犬には投与しないこと。

・10週齢未満の幼犬には投与しないこと。10~13週齢の子犬に基準量の3~5倍量を投与した場合に、死亡や食欲不振、十二指腸潰瘍、肝臓の脂肪蓄積等の副作用及び赤血球数の低下、血清アルカリフォスファターゼの増加が発現したことがあるため、7ヵ月齢未満の子犬に使用する場合には投与の是非を慎重に判断すること。なお、使用する錠剤の選択は、用法・用量欄に記載の投薬表に従うこと。

・脱水状態あるいは利尿剤を投与している犬、腎障害、心疾患あるいは肝障害のある犬には投与しないこと。

・本剤は、実験動物において催奇形性及び繁殖毒性が認められている。繁殖中、妊娠中あるいは授乳中の犬には投与しないこと。

②重要な基本的注意

・本剤を他の抗炎症剤から変更して使用する際には、本剤使用前に少なくとも24時間の休薬期間をとること。

・本剤を投与する際には非ステロイド性消炎鎮痛剤の投与履歴等を確認し、適切な治療を行うため、肝機能(AST、ALT等)及び腎機能(BUN、クレアチニン等)に係わる生化学的検査を投与前及び定期的に実施することが望ましい。

・幼犬、あるいは腎機能、心機能、肝機能の障害を有するあるいは有すると疑われる場合には、副作用の発現性が増大する場合がある。この様な犬への使用が避けられない場合には、特に慎重に観察すること。

・変形性関節症に伴う慢性の疼痛及び炎症の緩和を目的として本剤を使用する際には、獣医師が14日ごとに診察し、その結果に基づいて56日間を限度に処方日数を決めること。

・整形外科及び軟部組織疾患の手術における術後の疼痛の緩和を目的として本剤を使用する際には、効果が発現するまでの時間を考慮して本剤を投与することが望ましい。野外臨床試験では、手術の約2時間前、及び術後2日目まで1日1回投与した際の有効性及び安全性が確認されている。

・整形外科及び軟部組織疾患の手術における術後の疼痛の緩和を目的として本剤を使用する際は、必要な期間の投与にとどめること。

・周術期に非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用する際には、腎臓における合併症のリスクを低減させるために、術中輸液を行うことが望ましい。

③ 相互作用

・本剤を利尿剤、ACE阻害剤あるいは塩酸シプロフロキサシン等の腎毒性のある薬剤と併用するときには投与の是非を慎重に判断すること。

・多くの非ステロイド性消炎鎮痛剤は消化器系潰瘍を引き起こす可能性があることから、本剤と他の非ステロイド性消炎鎮痛剤、コルチコステロイド等の抗炎症作用を有する薬剤との併用は避けること。

・犬において本剤と蛋白結合性が高い製剤との併用に関する研究は行われていない。循環器系作用薬(ワルファリン等のクマリン系抗凝固剤、ACE阻害剤等)、抗痙攣薬(ベンゾジアゼピン系薬剤等)あるいは行動治療薬(選択的セロトニン再取込阻害薬等)は一般的に蛋白結合性が高く、本剤の蛋白結合性と競合し毒性作用を引き起こす可能性がある。これらの薬剤との併用は避けることが望ましい。

④副作用

・本剤はシクロオキシゲナーゼを阻害する非ステロイド性消炎鎮痛剤であるので、腎臓及び胃腸に対する毒性を示すことがある。

・本剤はシクロオキシゲナーゼを阻害する非ステロイド性消炎鎮痛剤であるので、身体恒常性を維持するのに必要なプロスタグランジンの合成を阻害する可能性がある。この抗プロスタグランジン作用により、消化性潰瘍、肝疾患、腎疾患、心機能不全あるいは高血圧等の潜在的基礎疾患が悪化することがある。

・本剤の投与後嘔吐、食欲不振、下痢、血便、肝機能あるいは腎機能に係わる生化学的検査値の上昇、元気消失等がみられることがある。このような場合は速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

⑤その他の注意

・本剤を術前に投与する際は、投与後の嘔吐に注意すること。
貯蔵方法 気密容器
備考 ・承継(R4.5.11付):リケンベッツファーマ株式会社→田村製薬株式会社(のちに「リケンベッツファーマ株式会社」に名称変更)
反芻動物由来物質有無 由来物質有り
反芻動物由来物質原産国名 ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、ドイツ、米国
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2023/04/16 ヒマラヤン オス 死亡
2 2025/02/15 ビションフリーゼ メス 後遺症あり