ソレンシア

2024/09/12

品名 ソレンシア
一般的名称
承認年月日 1:2022/07/19 2:2022/12/08
承認区分 医薬品
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 ゾエティス・ジャパン株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 神経系用薬
規制区分 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品
有効期間 製造後48カ月間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 フルネベトマブ溶液(フルネベトマブとして) 7mg/本剤1mL(1バイアル)中
包装単位 1mL(ガラスバイアル瓶入)×1バイアル紙箱包装
1mL(ガラスバイアル瓶入)×2バイアル紙箱包装
1mL(ガラスバイアル瓶入)×6バイアル紙箱包装
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 猫:変形性関節症に伴う疼痛の緩和
用法用量 フルネベトマブとして体重1kgあたり1mgを基準量として、1ヵ月に1回、皮下投与する。
1回の投与にバイアルの全量(1mL)を使用する。体重別には次の投与表による。

              投与早見表               
__________________________________
                    投与本数          
  体重(kg)      (フルネベトマブ7mg/mL)    
__________________________________
2.5~7.0             1本           
__________________________________
7.1~14.0            2本           
__________________________________

体重7kgを超える猫に対しては2本のバイアルの全量を1本のシリンジに吸引して1回で投与する。
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は、要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。

・本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。

・本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・使用期限が過ぎたものは使用しないこと。

・本剤と他の動物用医薬品を混ぜて使用しないこと。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・直射日光又は凍結は品質に影響を与えるので、避けること。

・本剤は紙箱に入れたまま冷蔵(2~8℃)、遮光で保存すること。

・過度に振盪したり、泡立てたりしないこと。

・本剤は1回使い切りであるため、残った溶液をその後の投与に使用しないこと。

・注射器具は滅菌されたものを使用すること。

・使用後は手を洗うこと。

・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。

・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

・使用済みの注射針は、針回収用の専用容器に入れること。針回収用の容器の廃棄は、産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って自己注射した場合、直ちに医師の診察を受けること。なお、本剤の添付文書を持参することが望ましい。

・誤って自己注射した場合、アナフィラキシーを含む過敏症反応を生じる可能性がある。また、複数回の注射により過敏症反応のリスクが高まるおそれがある。

・神経成長因子(NGF)は胎子の正常な神経系の発達に重要であることが知られている。霊長類で実施した実験室内試験において、ヒト抗NGF抗体の生殖及び発生毒性が示されている。妊娠中、妊娠を望む、あるいは授乳中の女性は、自己注射や注射針による受傷に細心の注意を払うこと。

(猫に関する注意)

・本剤の投与により、投与局所に皮膚反応(掻痒、皮膚炎、脱毛)が認められる場合がある。

・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。

・本剤は急性疼痛の管理に対する使用について評価されていない。

(専門的事項)

①対象動物の使用制限等

・次の動物には投与しないこと。

 ・12ヵ月齢未満の猫

 ・体重2.5kg未満の猫
 
 ・交配予定の猫及び妊娠・授乳中の猫[胎子の神経系の発生にNGFが関与しているため]

 ・本剤の成分に過敏症の猫

②重要な基本的注意

・本剤を誤って過量投与した場合には、適切な処置を施すこと。なお、過量投与試験での有害反応は認められていない。

③相互作用

・人用医薬品の臨床試験において、高用量のヒト化抗NGFモノクローナル抗体治療を受けた患者の少数で急速進行型変形性関節症(RPOA)が報告されている。これらの事象の発生率は、抗NGFモノクローナル抗体と非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)の長期間(90日以上)併用を受けた患者で上昇した。なお、猫では人のRPOAに相当する報告はない。

・臨床試験において本剤とNSAIDsが投与された猫で有害事象は報告されなかったが、本剤とNSAIDsの長期間の併用については評価されていない。

・抗寄生虫薬、ワクチン、抗菌剤、外用副腎皮質ホルモン剤、NSAIDs及び栄養補助剤を含む動物用医薬品と併用した臨床試験において相互作用は認められなかった。

・ワクチンを同時に投与する場合は、本剤の投与部位とは異なる部位に投与すること。

④副作用

・本剤の有効成分は蛋白質であることから、他の免疫学的製剤と同様、過敏症反応が生じる可能性がある。こうした反応が生じた場合は、遅延なく適切な対症療法を行うこと。また、過敏症様の症状が生じたらすぐに獣医師に連絡するよう、飼い主に注意を促すこと。なお、臨床試験での発現は認められていない。

⑤その他の注意

・本剤の投与により、まれに一過性又は持続性の抗薬物抗体が産生されることがあり、産生された抗体によって本剤の有効性が減弱する可能性がある。

・腎臓病IRIS(国際獣医腎臓病研究グループ)ステージ3及び4の猫における本剤の安全性及び有効性は評価されていない。

・治療の継続は個々の症例に応じて個別に判断すること。

・本剤の血中濃度が定常状態に達するには少なくとも1ヵ月間隔で2回の投与が必要であり、2回目投与前に中止すると本剤による最大の治療効果が得られないおそれがあるため、効果の判断については2回の投与完了後に行うこと。2回目投与後に十分な反応が認められなければ、他の治療法を検討すること。

貯蔵方法 密封容器、2~8℃、遮光
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2023/03/23 日本猫 メス(避妊) 死亡
2 2023/03/27 雑種 オス(去勢) 死亡
3 2023/04/19 不明 メス(避妊) 死亡
4 2023/05/10 日本猫 オス 死亡
5 2023/05/15 雑種 メス(避妊) 死亡
6 2023/06/06 雑種 オス(去勢) 死亡
7 2023/06/22 雑種 メス(避妊) 死亡
8 2023/06/26 スコティッシュフォールド メス 死亡
9 2023/07/05 ノルウェージャンフォレストキャット オス(去勢) 死亡
10 2023/07/10 不明 オス(去勢) 死亡
11 2023/07/20 スコティッシュフォールド オス(去勢) 治療中
12 2023/07/21 雑種 オス(去勢) 死亡
13 2023/07/21 スコティッシュフォールド オス(去勢) 死亡
14 2023/07/26 雑種 オス(去勢) 死亡
15 2023/08/01 スコティッシュフォールド オス(去勢) 死亡
16 2023/08/02 スコティッシュフォールド オス(去勢) 死亡
17 2023/08/17 メインクーン オス(去勢) 死亡
18 2023/09/04 スコティッシュフォールド メス(避妊) 死亡
19 2023/09/05 日本猫 メス(避妊) 治療中
20 2023/09/07 日本猫 不明 死亡
21 2023/10/12 不明 メス(避妊) 不明
22 2023/10/19 雑種 メス 治療中
23 2023/10/23 雑種 オス(去勢) 治療中
24 2023/10/24 雑種 メス(避妊) 死亡
25 2023/10/26 スコティッシュフォールド オス(去勢) 死亡
26 2023/11/01 雑種 オス(去勢) 死亡
27 2023/11/01 不明 不明 治療中
28 2023/12/04 スコティッシュフォールド メス 死亡
29 2023/12/06 日本猫 オス(去勢) 不明
30 2023/12/22 雑種 オス(去勢) 死亡
31 2024/01/17 雑種 オス 死亡
32 2024/02/05 スコティッシュ・フォールド オス(去勢) 治療中
33 2024/02/09 雑種 メス 死亡
34 2024/02/21 不明 不明 死亡
35 2024/04/03 日本猫 オス(去勢) 回復
36 2024/04/08 日本猫 メス(避妊) 死亡
37 2024/04/09 雑種 オス(去勢) 死亡
38 2024/04/18 日本猫 メス(避妊) 死亡
39 2024/05/02 雑種 メス(避妊) 回復
40 2024/06/04 ソマリ オス(去勢) 死亡
41 2024/06/04 不明 オス(去勢) 死亡