セラクタール2%注射液

2025/04/01

品名 セラクタール2%注射液
一般的名称
承認年月日 1:1976/09/30 2:1979/06/13 3:1998/04/14 4:2006/09/26 5:2007/03/16 6:2013/12/17 7:2016/06/28 8:2024/03/14
承認区分 医薬品
承継年月日 1:1987/07/31 2:2004/02/01 3:2008/01/01 4:2020/10/01
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 エランコジャパン株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 神経系用薬
規制区分 劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品, 使用基準が定められた医薬品
有効期間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 キシラジン塩酸塩 2.332g(キシラジンとして2.0g)/本品100mL中
包装単位 25mL及び50mLのバイアル(ガラス容器)

バイアルに窒素ガスを封入する。
使用禁止期間 牛:食用に供するためにと殺する前2日間又は食用に供するために搾乳する前48時間
休薬期間
効能効果 牛:各種検査時、処置時、外科手術時の鎮静、鎮痛、筋弛緩。麻酔時の前処置。

用法用量 牛:1回量体重100kg当たり本剤として0.25~1.5mL(キシラジンとして0.05~0.3mg/kg)を筋肉内に注射する。追加投与する際でもキシラジンとして総量0.3mg/kgを越えないようにし、注射部位を変えること。標準投与量等はおおむね次の通りである。

__________________________________________
投与      投 与 量            使用目的      動物の状態  
レベル ―――――――――――――――                       
     (mg/kg)  (mL/100kg)                        
__________________________________________
 Ⅰ    0.05   0.25   検査、小処置、麻酔時の前処置等    立位   
 Ⅱ    0.1    0.5    創口縫合、抜糸等の小手術      立位   
 Ⅲ    0.2    1.0    除角、去勢、抜歯等の手術      臥位   
 Ⅳ    0.3    1.5    激痛を伴う処置、長時間の手術等   臥位   
__________________________________________
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。

・本剤は動物用医薬品であり、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。

・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。

・本剤は「使用基準」の定めるところにより使用すること。

(取扱い及び廃棄に関する注意)

・注射器具は滅菌又は煮沸消毒されたものを使用すること。薬剤により消毒をした器具又は他の薬剤に使用した器具は使用しないこと(ガス滅菌によるものを除く。)。なお、乾熱、高圧蒸気滅菌又は煮沸消毒等を行った場合は、室温まで冷えたものを使用すること。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。

・使用済みの注射針は、針回収用の専用容器に入れること。針回収用の容器の廃棄は、産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って注射された者は、直ちに医師の診察を受けること。

・自分自身に注射したり、飲み込んだりしないこと。また、皮膚、目あるいは粘膜に付着しないようにすること。

・万が一、皮膚や目に付着した場合には、水で十分に洗い流し、症状が認められた場合は、医師の診察を受けること。

・誤って飲み込んだり、自分自身に注射した場合には、直ちに医師の診察を受け、必ず、添付文書を見せること。また、車の運転はしないこと。

・本剤使用中は、飲食又は喫煙をしないこと。

・妊娠中の女性が本剤を取扱う場合、本人に注射しないよう特に注意すること。万が一、全身曝露された場合、子宮収縮及び胎児の血圧が低下する可能性がある。

(対象動物に関する注意)

・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。

(専門的事項)

①対象動物の使用制限等

・本剤は流産のおそれがあるので、妊娠末期の動物には投与しないこと。

②重要な基本的注意

・本剤の投与により徐脈、不整脈が認められることがある。

・老齢、病畜等の動物では一般に作用が強く発現するので投与量を減量すること。

・本剤には利尿作用があるので、投与後の体内塩類平衡に留意すること。

・本剤の効果発現時に音などの外部刺激を与えると充分な効果が現れない場合があるので、効果発現まで安静にしておくこと。

・本剤の効果持続中は直射日光下や冷所に長時間繋留しないこと。また、効果が完全に消失するまで充分観察下に置くこと。

・牛において本剤投与により横臥すると、鼓脹を起こすことがあるので胸臥位に保つようにすること。

③副作用

・牛において本剤投与により呼吸数の減少、流涎、第一胃運動の微弱又は停止、怒声、一過性の血糖上昇を認める場合がある。

・牛において本剤の効果消失12~16時間後に、時として軟便になることがある。

④その他の注意

・キシラジンは、鎮静、鎮痛及び筋弛緩作用を有するα2-アドレナリン作動薬である。ヒトにおいて吸収後に認められる症状として、用量依存性の呼吸抑制、徐脈、低血圧、口腔乾燥症(ドライマウス)、及び高血糖などがある。心室性不整脈も報告されている。

・本剤の有効成分であるキシラジンは、実験動物(ラット)への大量経口投与試験(150mg/㎏)において、発がん性を有する代謝産物を産生することを示唆する報告がある。

・本剤の有効成分であるキシラジンは変異原性を示唆する報告がある。
貯蔵方法
備考 ・承継(S62.7.31)日本特殊農薬製造株式会社→バイエル株式会社

・承継(H16/2/1)バイエル株式会社→バイエルメディカル株式会社

・承継(H20/1/1)バイエルメディカル株式会社はバイエル薬品株式会社と合併し、バイエル薬品株式会社となった。

・承継(R2.10.1付)バイエル薬品株式会社→エランコジャパン株式会社
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2005/12/16 ダックスフント メス 回復
2 2011/01/07 ホルスタイン種 オス 死亡
3 2013/07/29 不明 オス 死亡
4 2014/06/12 雑種 オス 死亡
5 2016/04/06 ホルスタイン オス 死亡
6 2017/05/12 ホルスタイン メス 安楽死
7 2020/05/08 黒毛和種 オス 死亡
8 2021/05/12 不明 メス 死亡