オトマックス

2025/03/18

品名 オトマックス
一般的名称
承認年月日 1:2006/04/07 2:2014/10/30
承認区分 医薬品
承継年月日 1:2007/02/28
届出年月日
再審査結果通知日 1:2014/03/25
製造販売業者 日本全薬工業株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 抗生物質製剤
規制区分 劇薬, 指定医薬品
有効期間 2年間
添付文書
主成分
No. 主成分 分量 抗菌剤の系統大分類 抗菌剤の系統中分類 抗菌剤の系統小分類
1 ゲンタマイシン硫酸塩 3mg(力価)/本品1g中 アミノグリコシド系 アミノグリコシド系 硫酸ゲンタマイシン
2 ベタメタゾン吉草酸エステル 1.214mg(ベタメタゾンとして1mg)/本品1g中
3 クロトリマゾール 10mg/本品1g中 抗真菌剤 抗真菌剤 クロトリマゾール
包装単位 チューブ(7.5g、15g )

ボトル(15g、30g、215g)
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 有効菌種:本剤感受性のStaphylococcus intermedius、Pseudomonas aeruginosa、Escherichia coli、Malassezia pachydermatis

適応症:犬の感染性外耳炎
用法用量 本剤の下記量を、犬の外耳内に、片耳当たり1日1~2回滴下する。
____________________________________
犬の体重       7.5g、15gチューブ    215gボトル      
           15g、30gボトル                 
____________________________________
15kg未満         4滴           2滴       
15~24kg未満       6滴           3滴       
24kg以上         8滴           4滴       
____________________________________

なお、投与するにあたり以下について注意すること。

(1)外耳内の異物、汚物、痂皮化した滲出物等は非刺激性の洗浄液で取り去り、治療部位に生えている余分な毛は引き抜くこと。

(2)外耳道内における薬液の拡散を図るため、本剤の投与後は耳を軽くマッサージすること。
使用上の注意 「基本的事項」

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は効能・効果において定められた適応症の治療にのみ使用すること。

・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。

・本剤は外用以外に使用しないこと。

・本剤を耳道内に滴下し、耳道に沿ってマッサージすること。なお、必要に応じて耳道洗浄を行い、耳道内の耳垢を除去すること。

・本剤の使用に当たっては1週間の投与を限度とし、症状の改善が見られない場合には、他の治療方法を検討すること。

・本剤は獣医師の適正な指導の下で使用すること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・よく振り混ぜてから使用すること。

・有効期間内に使用すること。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・本剤の保管は直射日光及び高温を避けること。

・誤用を避け、品質を保持するため、他の容器に入れかえないこと。

・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・本剤の有効成分の1つであるクロトリマゾールはヒトへの投与により、まれに紅斑、刺激、水疱、落屑、浮腫、掻痒、蕁麻疹及び皮膚の全身炎症が生じることが報告されている。使用時に薬液が皮膚に付かないように注意すること。

・妊娠又は妊娠している可能性がある者は薬液に触れないように慎重に使用すること。

・本剤が皮膚に付着した場合には石鹸等を用いて直ちに水洗いすること。

(犬に関する注意)

・副作用が認められた場合は、速やかに獣医師の診断を受けること。

「専門的事項」

(対象動物の使用制限)

・アミノグリコシドの副作用として耳毒性が報告されているので、鼓膜の損傷している犬には投与しないこと。また、聴覚毒性のある薬剤との併用を行わないこと。

・ダニの寄生を認める場合及び耳道を閉塞する疾患がある犬には投与しないこと。

・3ヵ月未満の犬に対する安全性は確立していないので、使用を避けること。

・ベタメタゾン吉草酸エステルはラットにおいて催奇形性作用、ウサギにおいては胎子致死作用、クロトリマゾールはマウスにおいて催奇形性作用、ラットにおいて出産子の死亡率の増加が認められたとの報告があることから、妊娠又は妊娠している可能性がある犬には使用しないこと。

(副作用)

(1)いずれかの成分に対する過敏症が起きた場合には投与を中止し、適切な薬剤に変更すること。

(2)本剤の過剰(5倍量)投与により、一過性の丘疹が発現するとの報告があるので、そのような症状が発現した場合には、直ちに投与を中止すること。

(3)アミノグリコシドに関連した副作用

・本剤投与により、高齢犬で一過性の聴覚障害が起こることがあり、極めてまれに非可逆的な場合があるので慎重に投与し、聴覚の異常が認められた場合には直ちに投薬を中止すること。

・アミノグリコシドは皮膚からの吸収が悪いものの、面積の大きな創面、火傷、皮膚損傷に対し、特に腎臓の機能不全がある場合に長期間外用塗布すると中毒を発現することがある。

・アミノグリコシドの投与により、前庭、蝸牛及び腎の可逆的及び非可逆的な毒性が生じる可能性がある。本剤の投与中に聴覚又は前庭障害が認められた場合には直ちに投与を中止し、外耳道を水又は生理食塩水等で洗浄すること。

(4)コルチコステロイドに関連した副作用

・本剤の長期間の投与又は過剰投与は、免疫抑制効果を示すことがある。

・コルチコステロイドを投与した後において、生体のステロイド産生能が低下することがある。コルチコステロイド治療を受けている犬あるいは最近投与を受けた犬には、慎重に投与すること。

・妊娠中の犬にコルチコステロイドを投与すると、産子に口蓋裂、前肢奇形、アザラシ状奇形及び全身水腫が生じることが報告されている。妊娠後期の犬にコルチコステロイドを投与すると分娩誘起あるいは難産、死産、胎盤停滞及び子宮内膜炎を伴う早産が誘起されることがある。

・大量又は長期にわたる広範囲の使用により、下垂体・副腎皮質機能の抑制を来すことがあるので注意すること。

・ベタメタゾンの投与により、ALP、ALT(GPT)の上昇、体重減少、食欲不振、多飲症、多尿症、嘔吐、下痢が認められることがある。

・ベタメタゾンを犬に長期間又は頻回投与すると、クッシング症候群が発現することが報告されてる。

(その他の注意)

・海外において、7日間を超えて投与した際に、創傷治癒遅延が発現したとの報告がある。
貯蔵方法
備考 ・承継(H19/2/28)ナガセ医薬品株式会社→日本全薬工業株式会社
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰
1 2021/07/02 トイプードル メス 後遺症あり
2 2023/07/04 ヨークシャーテリア メス 後遺症あり
3 2025/07/14 ポメラニアン
オス 後遺症あり