パーティクルカウンター PCE-170

2025/03/18

品名 パーティクルカウンター PCE-170
一般的名称 血球計数装置
承認年月日 1:2006/10/02
承認区分 医療機器
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 株式会社シー・アイ・エス
選任製造販売業者
製剤区分
規制区分 一般医療機器
有効期間
添付文書
主成分
No. 主成分 分量
包装単位
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 性能、仕様
●測定項目・測定方法
白血球数(WBC):電気抵抗方式
赤血球数(RBC):電気抵抗方式
ヘモグロビン量(HGB):比色方式
ヘマトクリット値(HCT):赤血球パルス波高値検出方式
平均赤血球容積(MCV):赤血球数とヘマトクリット値から算出
平均赤血球血色素量(MCH):赤血球数とヘモグロビン量から算出
平均赤血球血色素濃度(MCHC):ヘモグロビン量とヘマトクリット値から算出
赤血球サイズ分布幅(RDW):大きさの標準偏差/平均値
血小板数(PLT):電気抵抗方式
血小板クリット値(PCT):血小板パルス波高値検出方式
平均血小板容積(MPV):血小板数と血小板クリット値から算出
血小板サイズ分布幅(PDW):標準偏差算出

●検出器細孔(オリフィス)の直径:80μm

●測定時間:約30秒(印字は含まず)
 計数時間:約12秒

●測定範囲
白血球数:0.1~50.0[×10(3)/μL]
赤血球数:0.02~13.00[×10(6)/μL]
ヘモグロビン量:4.0~29.9[g/dL]
ヘマトクリット値:1.0~99.9[%]
平均赤血球容積:4.0~200[fL]
平均赤血球血色素量:10~50[pg]
平均赤血球血色素濃度:0.0~99.9[g/dL]
赤血球サイズ分布幅:0.0~99.9[%]
血小板数:1~1500[×10(3)/μL]
血小板クリット値:0.000~0.999[%]
平均血小板容積:0.0~99.9[fL]
血小板サイズ分布幅:0.0~99.9[fL]

●再現性
白血球数:2.0%以下
赤血球数:1.0%以下
ヘモグロビン量: 1.0%以下
ヘマトクリット値: 1.5%以下
平均赤血球容積:1.5%以下
平均赤血球血色素量:1.5%以下
平均赤血球血色素濃度:1.5%以下
赤血球サイズ分布幅: 2.0%以下
血小板数: 4.0%以下
血小板クリット値:5.0%以下
平均血小板容積:4.0%以下
血小板サイズ分布:8.0%以下

使用目的、効能効果
本器は血液中の成分(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値、平均赤血球容積、平均赤血球血色素量、平均赤血球血色素濃度、赤血球サイズ分布幅、血小板数、血小板クリット値、平均血小板容積、血小板サイズ分布幅の12項目及び粒度分布解析)を電気的に自動計測し、測定結果をLCDディスプレイ表示及びプリンタ印字する装置です。上記の測定結果により、患者の貧血の状態及び疾患の診断を行います。

対象動物
犬、猫、牛、マウス、ラット
用法用量 測定操作 (図は全て省略)
1-1測定を始める前に
注意!下記を確認してください
1.希釈液瓶中の液量は十分ありますか?
2.洗浄液中の液量は十分ありますか?
3.廃液瓶中の液量は半分以下ですか?
4.それぞれ補充または廃棄してください。

1-1-1装置の電源投入
1.電源SWを[|](ON)側に押して下さい。
2.ポンプが動きはじめ、陰圧150mmHgになると、ポンプが止まります。
3.[希釈液をセットして下さい 開始]のメッセージが表示されますので、ビーカーにピペットから2回分希釈液を取り試料台にセットして下さい。
4.「開始」キーを押すと、自動診断が始まります。約30sec後に測定可能な測定準備画面になります。
5.測定値が[0]ブランクの場合は、自動的にプリントされません。必要なときは「印字」キーを押して下さい。
6.測定準備画面

1-1-2ブランク測定
1.[RBC/PLT]キーを押すと、次の画面が表示され、ブランク値が表示されます。
2.[WBC/Hgb]キーを押すと、次の画面が表示され、ブランク値が表示されます。
3.[印字]キーを押すと、次のデータがプリントされます。

1-2試料の準備
1-2-1静脈血

注意!!採血時に血液が凝固するのを防ぐため、抗凝固剤を加え十分に混ぜることが大変重要です。血液の凝固と溶血が時間経過と共に進行しますので、正確な血液の測定には素早く測定することが特に必要です。
1.採血後必要な量を採血瓶に移しますが、この時必ず注射器の針を外してから行って下さい。
2.凝固剤が入っていない採血瓶には抗凝固剤として、血液1mL当たりEDTA-2Kを1mg添加して下さい。
3.抗凝固剤としてヘパリンを使用した場合はPltとWBCは凝集により、減少し始めます。
4.採血瓶は左図のように上下に30回以上回し、十分に撹拌して下さい。
5.しかし、激しく撹拌すると血液が破壊されますので、ゆっくりと一定のリズムで撹拌して下さい。

1-2-2 WBC/Hgb測定用の試料
1.OUT-INランプが[IN]吸引に点灯していることを確認して下さい。
2.キムワイプでピペットを拭いて下さい・
3.ピペットを採血瓶に左図のように入れます。
4.[希釈スタート]レバーを押し、検体40μLを吸引します。
5.この時ランプが[IN]から[OUT]排出に自動的に切り替わります。
6.(抜け)
7.ピペットに新しいビーカーを差し入れ[希釈スタート]レバーを押すと希釈液8mLが吸引検体と共に排出されます。これが200倍に希釈されたWBC/Hgb測定用試料です。
8.ピペットから排出される希釈液は、泡立たないように左図のようにビーカーを傾けてピペットをビーカーの壁に当てて流して下さい。
9.ビーカーに入ったWBC測定用試料を静かに手で回しながら撹拌して下さい。この試料をRBC/Plt測定用の試料として下記操作をします。

1-2-3 RBC試料の準備
1.WBC試料40μL吸引
2.ピペットを2回、角度を90度変えて、拭いて下さい。
3.希釈レバーを押すと、40,000倍に希釈されたRBC試料が得られます。

1-2-4 WBC試料への溶血剤の添加
1.WBC試料はWBC計数とヘモグロビン量の測定に使用されます。
2.この測定のために、WBC試料を測定する前に溶血剤を3ないし4滴WBC試料に添加し、十分に撹拌し、5sec-10sec放置した後測定します。
3.濁ったWBC試料が透明な赤褐色になります。これはRBCが溶血剤によって分解され、小さな破片になったことを示します。
4.ヘモライザーにはシアン化カリウムが少量含まれていますので、取扱いに注意して下さい。
5.ヘモライザーについての説明書が取扱説明書に添付されていますので使用前によく読んで下さい。

注意!!
1.[ヘモライザー]はシアン化カリウムを含んでいます。目に入ったり、皮膚に付いたりしないように十分注意して下さい。もし目に入ったり、皮膚についたり或いはそれを飲んだりした場合は、直ちに水で洗い流して下さい。そして、医者に診てもらって下さい。
2.[ヘモライザー]に酸を混ぜると毒性の強いシアンガスが発生しますので、特別な注意が必要です。安全な場所(部外者や子どもの目に触れない冷暗所)に保存するようにしてください。
3.シアン及び血液に汚染された廃液を処理するために、廃液に1%に薄めた次亜塩素酸水溶液を加えた後、検査室の廃液処理基準に準じて処理願います。

1-2-5 耳朶血(20μL 微量モード)
1.測定準備画面で静脈/耳朶モードがキータッチで切り替わります。
2.耳朶血は最初の一滴を捨てます。
3.ザーリピペットを拭いて下さい。そしてザーリピペットに20μLを取ります。
4.ビーカーに希釈液8mLを排出します。そのビーカーにザーリピペットで吸引した試料20μLを吹き込みます。ザーリピペットの内側を洗い流すために吸引・吹き込みを繰り返します。これが400倍に希釈されたWBC試料です。
5.次にWBC試料40μLを本体ピペットに吸引させ、別のビーカーに希釈液8mLを排出させRBC試料とします。これが80,000倍に希釈されたRBC試料です。

注意!!
耳朶血を絞り出して採血した場合は、そのデータはしばしば静脈血に比べ5%-10%データが高くでることがあります。そして、抗凝固剤が含まれていないので、そのデータは検体毎にばらつくことがあります。

1-3動物設定
1-3-1動物設定
測定準備画面において、動物設定キーを押すと、動物名と犬/猫の年齢別動物選定画面が表示されます。測定目的の動物名を押すと、動物設定キーに動物名が入力された測定準備画面が表示されます。但し、血液コントロールを使用して校正する場合は、この表示画面で[他]を選んで下さい。

1-3-2診断メッセージ(犬または猫)
犬/猫のみ年齢別選択すると診断メッセージがプリント出力されます。メッセージのプリント出力をするか、しないかは、メニュー画面の「5.出力仕様」を選択し、「出力仕様」画面、「3.診断機能」から選んでください。

1-3-3正常値範囲の入力
1.正常値範囲グラフ
本装置は各々の動物毎に正常値範囲を入力することによって、下記のように正常値範囲グラフがプリントアウトされ、グラフ上に矢印で測定値の位置を示します。(Lo=low Hi=high)
2.正常範囲値入力
各動物の正常範囲はあらかじめ入力された数値に基づいて表示されます。また、表示される数値は画面右上に表示された動物の正常範囲値を示します。
各動物の正常範囲数値を確認するには[メニュー]で出力仕様を選択し[正常範囲設定]を選んで下さい。下図のような表が画面に表示されますので、数値を確認するとともに、この数値を変更したい場合は、カーソルの位置に数値キーで入力して下さい。
3.犬・猫の正常範囲値
犬及び猫の場合のみ「正常範囲設定」を各々の年齢毎に入力設定してあります。もし、正常範囲値を変更したい場合は「正常値範囲設定」画面で入力操作して下さい。

1-3-4動物血についての注意
1.動物血の測定可能範囲!
測定できる粒子の大きさは検出器のオリフィス径によって決まります。この装置の検出器はオリフィス径80μmであり、これに基づいて計算ソフトが作られています。一般的に血球計数器の場合は、赤血球のMCVを基準に設定されています。

この装置の動物血測定範囲はMCV値が45~110fLです。従って、MCV値が45fL以下の動物血は測定値は表示されますが、RBCとPltの一部の大きさが重なる為に、表示された測定値は正確ではありません。

例えば、猫、羊、山羊などは血小板数値を測定することができません。しかし、これらの動物のRBC数は非常に多く、RBC数の中にPlt数が含まれていてもRBC数の誤差範囲と見ることができます。

2.動物血についてのその他の注意点
1.猫のPltサイズがRBCの一部大きさと近似しているため、Plt値が正常に測定できません。
2.RBCに核がある動物は、溶血剤を添加しても核が溶解しないため、白血球が測定できません。(例:鳥類、は虫類、両生類、魚類など)
3.ミクロフィラリアに感染した犬の血液は、検出器のオリフィスが詰まることがあります。
4.興奮した動物の採血は、血球増加が見られます。
5.RBC数が多い動物は、規定の溶血剤を添加しても十分に溶血せず、WBC数が多く出ることがあります。この時は溶血剤を1-3滴余分に添加して測定して下さい。

1-3-5診断メッセージ
動物設定で犬又は猫を設定し、動物年齢(子/幼/成/老)を選択したときのみに、診断メッセージが印字されます。印字されたメッセージは、臨床症状及びその他の検査所見とあわせて診断して下さい。

注意!
1.標準モードの正常範囲値は人血の数値が入力されています。
2.各動物の正常範囲値は参考値です。動物の年齢・種類によって異なりますので、各数値を確認の上ご使用下さい。

1-4測定操作
1-4-1検体No.の入力
1.測定準備画面において、[検体No.]キーを押します。
2.カーソルが次検体No.の位置で点滅します。
3.検体No.を数値キーを押し、入力キーで確定します。検体番号は3桁まで入力できます。

注意!
ある検体No.が入力されたとき、次の検体No.は自動的に一つ繰り上がり表示されます。毎日検体をNo.001から使うときは、検体No.を入力する必要はありません。但し、以前の記憶データが全て削除されているときです。データが記録されている時は、記憶された最後の検体No.の次のNo.が表示されます。

本測定器はRBCとWBCを別々に測定するので、同一検体でRBCとWBCを測定するときは、同じ検体No.を入力してください。

既に使用されている検体No.を入力した場合は、次のメッセージが表示されます。「上書き」するか、「中止」して別の番号を入力します。

1-4-2測定
1.試料台にRBC試料を置き、「PLT/RBC」キーを押します。
2.測定中は計数中表示図が右に動きます。約10secで計測が終了します。計数後測定データが画面に表示されます。測定中の検体番号と次検体番号が表示されます。計数中に中止したいときは、「中止」キーを押します。
3.RBC試料、WBC試料の測定結果は下記の様に画面に表示されます。

1-4-3再測定
同じ試料をもう一度測定したいときは、「REPEAT」リピートキーを押して下さい。
1.再測定値の表示
「REPEAT」キーで測定した場合、検体No.は繰り上がりません。記憶された測定値は新しい再測定値に上書きされます。
2.Hgb値の再測定
WBC/Hgb測定において「REPEAT」測定されたときはWBCのみ再測定され、Hgbは再測定されず、最初のHgb測定値がそのまま表示されます。

1-5測定時の注意
1-5-1毎日行う、測定前の確認
毎日、測定の前には第5章機能確認を参照に装置が正常に動作操作しているかを確認します。
1.Hgbユニット:Hgbセルが汚れていないか、セルに気泡が入っていないか、などを確認します。
2.圧力:規定の圧力(陰圧)-150mmHgに達しているか?
エアー漏れが発生していないか?などを確認します。
3.マノメータ:検出器が詰まっていないか、計測時間が正常範囲か、などを確認します。

1-5-2試料の確認
! ア.溶血が進行していないことを確認します。
 抗凝固剤が添加された新しい血液をしばらく放置すると、血清が上部に、血球が下部に移行し分離されます。これに対し、古くなった血液は溶血が進み、上部の血清が濁ったり、赤くなったりします。

! イ.凝固・凝集が進んでいないことを確認して下さい。
 古い血液は凝固、凝集が進行し、これらを測定すると詰まり減少が起きやすく、正確なデータが得にくくなります。
! ウ.抗凝固剤としてEDTA-2Kが使用されていること
1.新しい血液に直ぐに抗凝固剤を添加して十分に撹拌してください。抗凝固剤の添加が遅れたり、撹拌が十分でないときは、直ちに凝固・凝集が始まり、正しいデータが得られなくなります。
2.液状の抗凝固剤を加え過ぎると、血清が希釈されRBCが膨張したり溶血し、Hct値が高く出る時があります。アンプル瓶に入った液体抗凝固剤を使用する時は、抗凝固剤の添加量に注意して下さい。

1-5-3RBCとWBCの繰り返し測定の方法
ア.10検体を続けて測定する場合;
検体No.を入力後RBC試料を10回連続に測定した後、WBC試料を10回連続に測定する場合、WBC試料の最初の検体No.をRBC試料の最初の検体No.と同じNo.を入力し測定します。この場合、WBC測定が終了すると同じ検体番号のRBC測定値と共に画面に表示されます。

注意!
この場合、RBC/WBC共に連続測定中は検出器を洗浄する必要はありませんが、WBCを測定した後、RBC又はブランクを測定する場合は、必ず検出器及びHgbパイプを洗浄瓶で十分に洗浄して下さい。

イ.RBC/WBCを交互に測定する場合;
これは各試料を、RBC/WBC交互に測定する場合で、最初にRBCの検体No.を入力すると、後は自動的に検体No.が繰り上がっていきます。

注意!
このように交互に測定する場合は、WBC試料を測定した後は、必ず洗浄瓶で検出器及びHgb吸引パイプを十分に洗浄してから、RBC試料を測定して下さい。WBC試料に添加された溶血剤が少しでもRBC試料に混入すると、RBCが破壊され、破壊されたRBC小片はPlt領域に入りPlt計数値が増加することがあります。

1-6測定結果について
1-6-1ヒストグラム
1.この装置は粒子容量が電圧信号の高さに比例するという原理に基づいて測定します。検出されたアナログ信号の全てをA/Dコンバーターでデジタル信号に変換します。粒子のデジタル信号は粒子の大きさによって1024区画に分割され記憶されます。そして各区画毎に計数され、ヒストグラムとして表示されます。

2.ヒストグラムは正常な血液の粒度分布と、異常な血液の粒度分布を比較するだけでなく、本装置が正常に動いているか、電気的なノイズが入っていないか、など装置のメンテナンスを行うときの貴重な資料となります。

1-6-2測定値の計算
1.この装置はRBC/Plt/WBC値を計算するために、A/D変換された各区画を自動的に走査し、決められたディスクリ値の範囲で自動的に谷を検出して計数します。

2.計算式によって計算される測定値
Hct:RBC測定値×MCV測定値
MCH:Hgb÷RBC
MCHC:Hgb÷Hct
RDW:標準偏差 SD÷MCV

1-6-3測定結果のプリント出力選定
1.プリントモードの切り替え
プリントモード切り替えキーにタッチすると、下記のようにモードが切り替わります。装置立ち上げ時の測定準備画面は自動プリント・グラフ印字モードです。自動プリントモードでは、測定結果は測定終了後自動的にプリント出力されます。
2.カウント毎/交互カウントの選択
測定準備画面で[メニュー]キーを押し「5.出力仕様」を選びます。次に「1.印字仕様」を選びます。
[1.カウント毎]:を選択した場合は、RBC又はWBCいずれの測定の場合も測定終了後、測定結果がプリントされます。
[2.R/W交互カウント毎]:を選択した場合は、同じ検体No.のRBCとWBCの測定結果が揃った時のみ測定結果がプリントされます。
3.正常範囲設定
[出力仕様]の[2.正常範囲設定]を選んで下さい。正常範囲設定画面において、[1.正常範囲設定]を選択すると、正常範囲グラフがプリントされ、測定値が正常範囲グラフに矢印で表示されます。正常範囲グラフをプリントしない場合は、[2.OFF]を選んでください。

1-6-4 測定結果の記憶
1.測定結果は測定終了後自動的に記憶されます。
2.記憶できる検体数は256検体です。
3.検体数が256を超えると、最も古いデータから削除され、新しい測定結果が自動的に上書きされます。
4.(抜け)
5.ヒストグラムは20検体まで記憶します。
6.RBCとWBCの測定結果は希望の検体No.にカーソルをあわせて画面に呼び出すことができ、[印字]キーを押してプリントすることができます。

1-6-5 内部廃液タンクのメッセージ
廃液排出用のローラーポンプチューブが劣化してくると、廃液排出量が減少し内部廃液タンクに廃液が溜まってきます。廃液レベルセンサーが廃液液面を感知すると、装置が停止し下記のメッセージが画面に表示されます。
・・・内部廃液タンクが満杯です。廃液を排出して下さい。 1.開始 2.中止・・・
・・・ローラーポンプのチューブを交換して下さい。・・・
1.開始 を押したときは、ローラーポンプが稼働し、廃液が排出されます。
2.中止 を押したときは、ローラーポンプが止まります。
2.中止 を押さない場合は、2分後にポンプは自動的に止まります。

ポンプが止まっても、廃液満杯のメッセージが表示されるときは、下記のメッセージが表示されます。ローラーポンプチューブが劣化し廃液が排出されないので、チューブ交換してください。

注意:内部廃液タンクが満杯です。が表示されたときは、チューブが劣化したときです。付属のチューブ付きカセットと交換して下さい。交換は第6章メンテナンス6-9ローラーポンプチューブの交換方法を参考にして下さい。

1-6-5 測定の終了
1.新しいビーカーに希釈液を2回取り試料台に置いて下さい。
2.電源OFF[0]にします。
3.この装置は電源OFF[0]にすると自動的に液回路を洗浄します。
4.電源OFF[0]にすると、測定値が記憶されているときは下記メッセージが表示されますのでどちらかを選択して下さい。
5.この後[パワーオフ処理中]のメッセージが点滅し約10sec後にメインSWが自動的に切れます。

1-6-6 廃液中のシアンの処理方法
危険!!
この装置はHgb測定にシアンメトヘモグロビン法を使用しています。測定後排出される廃液中に含まれるシアンの濃度は大変低いですが、環境汚染の問題になります。また誤って酸性物質を混入すると僅かですが毒ガスを発生します。従ってこれらを避けるために廃棄するときは、医療廃棄物の廃棄基準法を守り適切な処理を行った上で廃棄して下さい。

シアン化化合物は毒物劇物に関する法律で定められた物質です。PCE-170によって排出される廃液のシアン濃度は1ppm以下です。そして、廃棄しても良い基準以内です。従って、違法ではありませんが、直接廃棄したり、又は水で薄めたりして廃棄しないように注意すべきです。低い濃度のシアン化化合物の処理には、一般にアルカリ塩素法が使用されます。これはアルカリ性溶液においてシアンを塩素反応で分解する方法です。シアン分解に特別な装置は不要です。
遊離したシアンは次亜塩素酸で窒素と二酸化炭素に分解されます。そして無害の物質になります。この反応は短時間に行われます。通常NaClO(Sodium hypochlorite)水溶液がシアンの分解に使用されます。廃液1リッターにNaClO1%水溶液を20-30cc添加します。そして、廃液を水で薄めて廃棄して下さい。
使用上の注意 (1)本体内部にネジや硬貨などの異物を入れると故障の原因になります。
(2)タッチパネルなどのスイッチ類は、手で丁寧に操作して下さい。乱暴な操作、ドライバーやペン先での操作は、故障や破損の原因になります。
(3)スイッチ類の操作は1回に1つずつ行って下さい。同時に複数のスイッチを押すと、故障や破損の原因になります。
(4)直射日光の当たる場所、流し台の付近など水のかかるような場所は避けて設置して下さい。
(5)本装置は、微粒子測定装置ですのでホコリの多い場所には設置しないでください。
(6)塩素ガスなどの腐食性ガスの発生する危険のない場所に設置して下さい。
(7)振動のない、水平で安定した台に設置してください。
貯蔵方法
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰