パーティクルカウンター PCE-210

2025/03/18

品名 パーティクルカウンター PCE-210
一般的名称 血球計数装置
承認年月日 1:2006/10/02
承認区分 医療機器
承継年月日
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 株式会社シー・アイ・エス
選任製造販売業者
製剤区分
規制区分 一般医療機器
有効期間
添付文書
主成分
No. 主成分 分量
包装単位
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 性能、仕様
●測定項目・測定方法
白血球数(WBC) :電気抵抗方式
赤血球数(RBC)    :電気抵抗方式
ヘモグロビン量(HGB) :比色方式
ヘマトクリット値(HCT) :赤血球パルス波高値検出方式
平均赤血球容積(MCV) :赤血球数とヘマトクリット値から算出
平均赤血球血色素量(MCH) :赤血球数とヘモグロビン量から算出
平均赤血球血色素濃度(MCHC):ヘモグロビン量とヘマトクリット値から算出
赤血球サイズ分布幅(RDW) :大きさの標準偏差/平均値
血小板数(PLT) :電気抵抗方式
血小板クリット値(PCT) :血小板パルス波高値検出方式
平均血小板容積(MPV) :血小板数と血小板クリット値から算出
血小板サイズ分布幅(PDW) :標準偏差算出

●検出器細孔(オリフィス)の直径
RBC、PLT:80μm
WBC :100μm

●測定時間:約65秒(印字は含まず)
 計数時間:白血球側;約10秒  赤血球側;約12秒

●測定範囲
白血球数      :0.0~99.9[×103/μL]
赤血球数      :0.0~199.9[×106/μL]
ヘモグロビン量   :0.0~30.9[g/dL]
ヘマトクリット値  :0.0~99.9[%]
平均赤血球容積   :0.0~99.9[fL]
平均赤血球血色素量 :0.0~99.9[pg]
平均赤血球血色素濃度:0.0~99.9[g/dL]
赤血球サイズ分布幅 :0.0~99.9[%]
血小板数      :1~1999[×103/μL]
血小板クリット値  :0.000~0.999[%]
平均血小板容積   :0.0~99.9[fL]
血小板サイズ分布幅 :0.0~99.9[fL]

●再現性
・静脈血測定
白血球数      :3.0%以下
赤血球数      :2.0%以下
ヘモグロビン量   : 1.5%以下
ヘマトクリット値  : 2.0%以下
平均赤血球容積   :1.0%以下
平均赤血球血色素量 :2.0%以下
平均赤血球血色素濃度:2.0%以下
赤血球サイズ分布幅 : 3.0%以下
血小板数      : 5.0%以下
血小板クリット値  :6.0%以下
平均血小板容積   :5.0%以下
血小板サイズ分布  :10.0%以下

・微量血測定
白血球数      : 7.0%以下
赤血球数      : 5.0%以下
ヘモグロビン量   : 5.0%以下
ヘマトクリット値  : 5.0%以下
平均赤血球容積   : 4.0%以下
平均赤血球血色素量 : 5.0%以下
平均赤血球血色素濃度: 5.0%以下
赤血球サイズ分布幅 : 6.0%以下
血小板数      :12.0%以下
血小板クリット値  :12.0%以下
平均血小板容積   :10.0%以下
血小板サイズ分布  :20.0%以下

使用目的、効能効果
本器は血液中の有形成分(白血球数、赤血球数、血小板)を電気インピーダンスにより定量する自動装置です。規定量の血球中に存在する赤血球及び白血球の絶対数を測定します。また、血小板の絶対数の測定、赤血球指数の計算を行います。

対象動物
犬、猫、牛、マウス、ラット
用法用量 測定操作 (図は全て省略)
1-1 電源を入れる前に
電源を入れる前に以下の項目を必ず確認にして下さい。
1-1-1 各試薬残量の確認
注意!
試薬の交換、補充を行う時にゴミ、ほこりが混入しないよう十分に注意して下さい。フィルター等、異物混入の対策は施してありますが、液回路部品に損傷をきたす場合があります。

希釈液
希釈液瓶を持ち上げて、残量が十分であるか確認します。
注記:このとき、希釈液瓶を揺すったりすると細かい気泡が発生し、測定データに影響を及ぼす場合があります。

溶血剤・洗浄液
装着正面の試薬庫扉の窓から、それぞれの試薬の残量を確認します。
注記:装置本体で液量の管理を行っているので、画面にメッセージが表示されたら、溶血剤・洗浄液はボトル毎交換します。

1-1-2廃液瓶残量の確認
危険!
酸性物質と混合しない。廃液には若干のシアンが含まれています。酸性物質と混合すると、有毒なシアンガスが発生しますので、絶対に混合しないで下さい。

廃液瓶が廃液でいっぱいになっていないか確認します。液量が瓶の半分以上になっていれば、処理してから使用します。

注記:廃液はシアンを含むため水質防止の法規制の対象になります。また、血液を含むため医療廃棄物の法規制の対象になります。各基準を確認の上、処理して下さい。

1-1-3 プリンタ用紙残量の確認
印刷用紙の両端に赤いラインが現れたら、「3-4-3プリンタ用紙のセット」を参照し、印刷用紙を交換します。

1-1-4 コード・チューブ類の接続
・装置右側面のチューブジョイントの左側[給水]に希釈液、中央[洗浄]に洗浄液、右側[廃液]に廃液が接続されていることを確認して下さい。
「3-4-2 試薬類の接続」参照
・装置右側面、チューブジョイント右側のコネクタにフロートセンサーケーブルが接続されていいることを確認します。
「3-4-2 試薬類の接続」参照
・装置正面の試薬庫扉を開き、溶血剤が接続されていることを確認します。
「3-4-2 試薬類の接続」参照

1-2 測定の前に
検体の測定を始める前に以下の項目を必ず確認してください。
1-2-1バックグラウンドノイズの確認
1.希釈液だけを測定し、ノイズの影響を調べます。
注記:次のような場合に、バックグランドノイズが増加しますので注意してください。測定値が下表の値を超えている場合は、以下の項目に注意して再度測定し直してください。
・希釈液が古くなった場合
微生物が発生したりすることがありますので、開封後6ヶ月以上経過した希釈液は、新しい希釈液と交換して下さい。
・希釈液の保存中や容器の移し換えの際に、ゴミ・ホコリなどが混入した場合
・希釈液の温度が極端に高い、または、低い場合;正常使用範囲温度は18~30℃です。
・希釈液中に気泡が混入している場合
・溶血剤が古くなった場合

2.STARTスイッチを押します。
希釈液だけの測定を行います。吸引ノズルから希釈液を吸引する必要はありません。

3.測定値が表示されます。
注記:測定値がおよそ次の値以下のときは問題ありません。
WBC:0.2(×103/μL)
RBC:0.05(×106/μL)
HGB:0.1(g/dL)
PLT:30(×106/μL)
上記以外の項目はノイズの影響には関係ありません。

1-2-2 コントロール血液での確認
コントロール血液を測定し、装置の測定精度をチェックします。
測定値が、コントロール血液のアッセイシートに記載されている期待値の範囲内であることを確認します。測定は、通常の血液と同様の操作で行います。
「4-3 検体の測定」参照

注記 コントロール血液は、血球計数装置の精度コントロール用物質です。生細胞を使用しておりますので、アッセイシートに記載された説明に従った取扱い、保存を行って下さい。
注記 測定結果が範囲内に入らなかった場合
・再度コントロール血液をよく撹拌してから、測定を行って下さい。
・数回測定を行っても範囲内に入らない場合は、洗浄動作を行ってから再度測定を行って下さい。
・結果として、測定値が範囲外で安定しているようであれば、一度校正を行って下さい。
「5-1 校正」参照

1-2-3 スタンバイモード
測定待機画面において測定やキー操作を行わず、5分間放置しますと、ブザー音が3回鳴った後、自動的にLCDのバックライトがオフになり、表示が暗くなるとともに、吸引ノズルが装置内に格納されます。パイロットランプは点灯したままです。

この状態で、タッチパネルにふれると、LCDのバックライトがオンになり、吸引ノズルが通常の位置に復帰し、測定可能な状態になります。

1-3 検体の測定
1-3-1 検体についての注意
注意! 溶血が進行していないことを確認して下さい。
抗凝固剤が添加された新しい血液をしばらく放置すると、血清が上部に、血球が下部に移行し分離されます。これに対し、古くなった血液は溶血が進み、上部の血清が濁ったり赤くなったりします。
注意! 凝固、凝集が進んでいないことを確認して下さい。
古い血液は凝固、凝集が進行し、これらの血液を測定すると、つまり減少が起きやすく、また正確なデータが得られません。
注意! 抗凝固剤はEDTA-2Kを使用して下さい。
採血した新しい血液にすぐに抗凝固剤を添加して十分に撹拌して下さい。抗凝固剤の添加が遅れたり、撹拌が十分に行われないと、凝固、凝集が進行し、正しいデータが得られなくなります。液状の抗凝固剤を加えすぎると、血清が希釈され、RBCが膨張し、ヘマトクリット値が高くでることがあります。アンプル瓶に入った液体抗凝固剤を使用する時は添加量に注意して下さい。

動物血についての注意点
・猫の血小板サイズは赤血球のサイズと近似しているため、正確に血小板数をカウントすることができません。
・赤血球に核がある動物は白血球の測定ができません。溶血剤を添加しても核が溶解しないので、白血球の測定時に同時にその核を測定してしまいます。
・ミクロフィラリアに感染した犬の血液を測定すると、検出部の細孔が詰まることがあります。
・興奮した状態で採血すると血球の増加がみられることがあります。

1-3-2 基本操作
注意! 凝固した検体は測定しない。
凝固を起こしている検体を測定すると、装置内のフィルター等が詰まり、トラブルの原因となります。
1.測定する動物の種類を設定します。画面上の動物種選択キーを押します。
2.測定する動物の種類(犬・猫の場合は年齢も)を選択してください。選択後、[測定待機画面]を押します。
3.充分に撹拌した採血管、あるいは採血ビンを吸引ノズルに差し込みます。このとき、ノズルの先端を確実に血液につけて下さい。
4.ノズルの先端を血液につけた状態で、[START]スイッチを押し、測定を開始します。検体が吸引され、ブザー音が鳴り、吸引ノズルが装置内部に入りますので、採血管あるいは採血ビンを外してください。
5.自動的に測定が行われます。
6.測定が終了すると、測定値が表示され、吸引ノズルが下りてきます。自動印刷設定が[する]の場合は自動的に印刷を行います。外部出力設定が[する]の場合は外部出力動作を行います。
7.印刷(外部出力)動作が終了後、次の検体を測定します。
注記 記憶検体数について
・装置は自動的に最新の200検体(粒度分布グラフは最新の10検体)の測定データを記憶します。(検体番号が00000の時は、記憶しません。)
・記憶検体数が200検体を超える場合、記憶検体オーバーのメッセージが表示されます。[確認]キーを押すと測定日時の古いデータから順に自動的に消去されます。
注記 犬/猫の年齢の区別
犬/猫の年齢の区別は以下のようになっています。
・子(犬/猫) 生後4ヶ月未満
・幼(犬/猫) 4ヶ月以上1歳未満
・成(犬/猫) 1歳以上10歳未満
・老(犬/猫) 10歳以上

注記 診断モードによる所見について
・所見は画面上では表示されません。内蔵プリンタによる印字のみ出力されます。また検体番号が入力されていても、記憶されません。
・臨床症状及びその他の検査所見とあわせて診断してください。

注記 エラーメッセージについて
・測定動作中にトラブルが生じると、状況に応じてエラーメッセージが表示されます。
・エラーメッセージが表示された場合は、「7-1 エラーメッセージ」を参照し、原因を取り除いた後[確認]キーを押して下さい。

1-4 応用操作
1-4-1 検体番号・アルファベットの入力
測定されたデータは記憶や印刷の際に、装置内部で検体番号により管理されますので、実際の検体と検体番号をあわせておきます。電源投入時の検体番号は“00000”が表示されており、この場合、次のような動作の制約があります。
・測定が終了しても検体番号は“00000”から変わりません。
・測定データ及び、粒度分布グラフは記憶されません。
・測定データの自動印刷は行いません。
1.測定待機画面で[No.00000 NEXT 00000]キーを押して検体番号入力画面にします。
2.現在の検体番号が反転表示されますので、新規の次検体番号をテンキーで入力します。
3.[設定]キーを押して入力した次検体番号を確定します、次検体番号が反転表示から通常表示に変わり、新しい検体番号が設定されます。文字の入力をしない場合は、[測定待機画面]キーを押して、検体番号の入力を終了します。
4.引き続き文字の入力を行うときは[氏名入力画面]キーを押して、氏名入力画面にします。
5.テンキーで任意の文字を入力します。アルファベットの大文字、小文字、記号が使用できます。
6.[設定]キーを押して入力した次検体氏名を確定し、[測定待機画面]キーで入力を終了します。
注記 入力された検体番号・文字について
・検体番号は一度入力すると、電源を切るまで測定ごとに自動的に1ずつ繰り上がっていきます。
・検体番号が、“00000”の時は文字の入力はできません。
・入力された文字は1測定のみ記憶データに反映されます。検体番号と異なり、検体ごとに入力する必要があります。

1-4-2 10μモード
測定待機画面で、[20μモード]キーを押すと、表示が[10μモード]となり、微量血での測定ができます。通常の測定では、20μLの血液を吸引しますが、このモードでは、10μLとなります。微量血が極端に少ない場合などに使用してください。

注記 10μモードでは、血液の量が少ないため、データの信頼線が若干落ちる傾向にあります。通常は20μモードを使用して下さい。

1-5 拡張機能
測定前後に使用頻度の高いメニューを拡張機能メニューにまとめてあります。このメニューを表示中は、他の動作を行うことはできません。
1.測定待機画面において、[拡張機能]キーを押すと、画面右側に拡張メニューが表示されます。
2.実行する機能項目のキーを押します。
3.[戻る]キーを押し、処理を終了します。

1-5-1 給水動作
希釈液を交換したときなどに使用します。

1-5-2 洗浄動作
自動洗浄時間以外で洗浄を行うとき、また検出部のツマリ除去に使用します。

1-5-3 溶血剤交換
溶血剤を交換する場合に使用します。新しい溶血剤をセットし、[溶血剤交換]キーを押します。

1-5-4 12項目モード
装置を12項目測定モードに変更します。通常の測定項目に加え、RDW、PCT、PDWを表示することができます。これらの測定値は参考値としてお使いください。

1-6 電源のOFF
一日の検査が終了したら、電源をOFFする前に、次の項目をチェックしてください。
・試薬は十分にありますか?
・廃液瓶に廃液がいっぱいになっていませんか?

1.測定待機画面において、[電源OFF]キーを押します・
2.[データ消去]を選択して、[はい]キーを押すと、記憶データを消去してから、自動洗浄が行われ、電源がOFFになります。[データ保存]を選択して、[はい]キーを押すと、記憶データを保存してから、自動洗浄が行われ、電源がOFFになります。
3.[いいえ]キーを押すと、電源OFFの処理を中止し、測定待機画面に戻ります。
注記 終了動作中に希釈液、洗浄液の不足等、不具合が発生すると、エラーメッセージを表示し、電源OFFになりません。パイロットランプで、電源がOFFになったことを必ず確認してください。
使用上の注意 (1)本体内部にネジや硬貨などの異物を入れると故障の原因になります。
(2)タッチパネルなどのスイッチ類は、手で丁寧に操作して下さい。乱暴な操作、ドライバーやペン先での操作は、故障や破損の原因になります。
(3)スイッチ類の操作は1回に1つずつ行って下さい。同時に複数のスイッチを押すと、故障や破損の原因になります。
(4)直射日光の当たる場所、流し台の付近など水のかかるような場所は避けて設置して下さい。
(5)本装置は、微粒子測定装置ですのでホコリの多い場所には設置しないでください。
(6)塩素ガスなどの腐食性ガスの発生する危険のない場所に設置して下さい。
(7)振動のない、水平で安定した台に設置してください。
貯蔵方法
備考
反芻動物由来物質有無 由来物質無し
反芻動物由来物質原産国名
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰