ニューカッスル病ウイルス赤血球凝集素

2025/07/17

品名 ニューカッスル病ウイルス赤血球凝集素
一般的名称 ニューカッスル病診断用赤血球凝集抗原
承認年月日 1:1967/08/05 2:1971/10/18 3:1972/10/31 4:1987/10/31 5:2003/04/03 6:2004/08/03 7:2015/12/21 8:2017/12/15
承認区分 体外診断用医薬品
承継年月日 1:2018/07/01
届出年月日
再審査結果通知日
製造販売業者 KMバイオロジクス株式会社
選任製造販売業者
製剤区分 生物学的製剤
規制区分
有効期間 製造後2年2カ月間
添付文書 ダウンロード
主成分
No. 主成分 分量
1 発育鶏卵培養ニューカッスル病ウイルス石井株 赤血球凝集価 640倍以上/乾燥赤血球凝集素1バイアル中
2 抗ニューカッスル病ウイルス鶏血清 赤血球凝集抑制価 160倍以上/乾燥指示陽性血清1バイアル(1mL)中
包装単位 乾燥赤血球凝集素

最終バルクを2mL容量ガラスバイアルに1mLずつ充填し、凍結乾燥。

乾燥指示陽性血清

2mL容量ガラスバイアルに1mLずつ充填し、凍結乾燥。

乾燥赤血球凝集素5本と乾燥指示陽性血清1本を紙箱に収納。溶解用液は添付しない。
使用禁止期間
休薬期間
効能効果 ニューカッスル病ウイルスの抗体検査に使用する。
用法用量 乾燥赤血球凝集素及び乾燥指示陽性血清ともに生理食塩液1mLに溶解し、下記の方法に準じて検査を行う。

赤血球凝集素の使用方法

1.赤血球凝集(HA)価の求め方(一次定量)

赤血球凝集素のバイアルを開封し、1mLの生理食塩液を加え溶解したものをHA抗原液とする。このうち0.1mLを生理食塩液0.4mLに加え5倍希釈のHA抗原液とし、96穴U底マイクロプレートを用い次表のように赤血球凝集反応を行う。

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マイクロ                                     
プレー卜  1  2  3  4  5  6  7   8  9   10   11    12   
ウェル番号                                    
_________________________________________
希釈倍数  10 20  40 80 160 320 640 1280 2560 5120 10240  血球対照 
_________________________________________
生理食塩  50  50  50  50  50  50  50  50  50  50  50    50  
液(μL)   ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓       
5倍希釈   ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵  ↓⤵ ↓⤵  ↓⤵  ↓⤵  ↓⤵50すてる  
HA抗原液  50 50  50  50  50  50   50  50  50   50  50   0   
(μL)                                       
_________________________________________
0.5vol%                                     
赤血球浮遊 50 50  50  50  50  50  50  50  50  50  50    50  
液(μL)                                     
_________________________________________
感作          混和後、常温(15~25℃)60分間静置             
_________________________________________

判定は管底像で行い、管底全面に膜状の凝集像(完全凝集)を呈しているものを赤血球凝集陽性とする。完全凝集を示す最高希釈倍数をHA抗原液のHA価(単位/50μL)とする。

2.被検血清の赤血球凝集抑制(HI)価の求め方

上記1.で求めたHA価を基に8単位/50μLとなるようにHA抗原液を希釈したもの(25μLあたり4単位を含む;4単位HA抗原液)を用いて、HI価測定及びHA価の二次定量を行う。

1)HI価測定

①HA抗原液

4単位HA抗原液を用いる。

②被検血清

非働化する必要はなく、凝塊のあるものは低速遠心で除く。

③術式

96穴U底マイクロプレートを用い、次表のように5倍希釈した被検血清を生理食塩液で2倍階段希釈する。これに4単位HA抗原液25μLを加えて混和し、常温(15~25℃)で10分間感作する。その後0.5vol%赤血球浮遊液50μLを加えて混和し、常温(15~25℃)に60分間静置後判定する。

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マイクロ                                     
プレー卜  1  2  3  4  5  6  7   8  9   10   11    12   
ウェル番号                                    
_________________________________________
希釈倍数  5  10 20  40 80 160 320 640 1280 2560  5120  血球対照 
_________________________________________
生理食塩  100 25  25  25  25  25  25  25  25  25  25    25  
液(μL)   ↓ ↓  ↓  ↓  ↓  ↓ ↓  ↓  ↓  ↓  ↓       
5倍希釈   ↓⤵ ↓⤵  ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵ ↓⤵  ↓⤵  ↓⤵  ↓⤵25すてる  
血清    25⤵ 25  25  25  25  25  25  25  25  25  25   25    
(μL)     ↓→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→⤴     
       50すてる                              
_________________________________________
4単位                                      
HA抗原液  25  25  25  25  25  25  25  25  25  25  25   0   
(μL)                                      
_________________________________________
感作          混和後、常温(15~25℃)10分間静置             
_________________________________________
0.5vol%                                     
赤血球浮遊  50 50  50  50  50  50  50  50  50  50  50   50  
液(μL)                                     
_________________________________________
感作          混和後、常温(15~25℃)60分間静置             
_________________________________________

2)HA価の二次定量

4単位HA抗原液を用い、96穴U底マイクロプレートにて次表のように赤血球凝集反応を行う。

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マイクロ                                 
プレー卜   1   2   3   4   5   6   7   8      
ウェル番号                                 
_____________________________________
希釈倍数  原液  2   4   8   16   32   64  血球対照   
_____________________________________
生理食塩   -   25   25  25   25  25   25   25     
液(μL)      ↓   ↓  ↓   ↓  ↓   ↓         
4単位       ↓⤵   ↓⤵  ↓⤵   ↓⤵  ↓⤵   ↓⤵25すてる    
HA抗原液  25   25   25   25   25  25   25         
(μL)                                   
_____________________________________
生理食塩  25   25   25   25   25  25   25   25     
液(μL)                                  
_____________________________________
0.5vol%                                  
赤血球浮遊 50   50   50   50   50   50   50   50     
液(μL)                                  
_____________________________________
感作          混和後、常温(15~25℃)60分間静置         
_____________________________________

3)判定

HI価の判定はプレートを傾けて行う。管底の赤血球が流れる速度を観察し、その速度が 血清対照と同等の場合を完全凝集抑制とする。この際、完全凝集しない血球でも時間経過とともに流れるため、血球が管壁に流れ落ちる前に迅速に判定すること(30~60秒間を目安とする)。完全凝集抑制した血清の最高希釈倍数を被検血清のHI価とする。
このとき、HI価測定では、血淸対照が十分に管底中心に沈下して陰性像を呈し、指示陽性血清が所定のHI価を示さなければならない。また、HA価の二次定量では、血球対照が十分に管底中心に沈下して陰性像を呈し、4単位HA抗原液は4倍希釈まで完全凝集を呈しなければならない。
使用上の注意 (基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・定められた使用目的及び使用方法を厳守すること。それ以外での使用は測定の信頼性を保証できない。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。

・使用期限が過ぎたものは使用しないこと。

・本剤は同一製造番号の試薬を用いた場合に、正確な結果が得られるよう調整されているので、使用に先立って必ず各構成品の製造番号を確認すること。また、他の製造番号の診断試薬と組み合わせて使用しないこと。

・小児の手の届かないところに保管すること。

・直射日光、加温又は凍結は、本剤の品質に影響を与えるので避けること。誤って凍結させた試薬は品質が変化して正しい結果が得られないことがあるので使用しないこと。

・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って試薬が眼や口に入った場合は、水で洗い流す等の応急処置を行い、必要があれば本使用説明書を持参し、医師の診察を受けること。

・バイアル内は、破損するおそれがあるので、強い衝撃を与えないこと。

・開封時にアルミキャップの切断面で手指を切るおそれがあるので注意すること。

(取扱い上の注意)

・検査の度に指示陽性血清、使用赤血球凝集素希釈の力価測定血球対照をおくこと。

・血清力価の高い場合は管数を増やして検査すること。

・一度開封した試薬は、早く使用すること。
貯蔵方法 10℃以下
備考 ・承継(H30.7.1)一般財団法人化学及血清療法研究所→KMバイオロジクス株式会社
反芻動物由来物質有無 由来物質有り
反芻動物由来物質原産国名 オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、ドイツ
副作用情報
No. 報告年月日 動物種 品種 転帰