2024/02/01

報告年月日 2024/01/17
報告者区分 製造販売業者

発現の要因

1

医薬品名 アポキル錠16
製造販売業者名

ゾエティス・ジャパン株式会社

医薬品区分 生物学的製剤以外
一般的名称又は主成分
  • 01:オクラシチニブマレイン酸塩
投与者 動物の所有者

投与年月日等

No. 投与期間 投与経路 投与量
1 2022/01/01〜2022/01/16 経口投与 0.85mg/kg BID
投与前の保管状況 不明

発現動物

発現頭羽数/投薬頭羽数 1頭羽/1頭羽
種類
品種 ゴールデンレトリーバー
メス
生殖状態 避妊・去勢済み
生理状態 不明
年齢 実測 11年
体重 不明
投与する前の診断名又は投与目的 肛門周囲CETL結節退縮によるQOL改善
投与したときの健康状態 不良
既往歴 皮膚上皮向性T細胞リンパ腫(CETL)
副作用歴 不明
医薬品の投与歴 不明

発現の概要及び転帰

都道府県名・国名 国内:東京都
発生年月日 2022/01/17
投与から副作用・感染症発現までの時間 1日未満
効能・効果 適応外使用
用法・用量 用法・用量外
併用薬 あり:エトレチナート 0.89mg/kg SID, プレドニゾロン0.3mg/kg SID
副作用・感染症の種類(症状) 急激な一般状態低下、斃死。
講じた処置 不明
転帰 死亡
同時に投与した他の動物の情報

意見・対応処置等

因果関係 不明
獣医師等の意見 死因の特定は困難だと思われた。因果関係は不明である。
製造業者等の意見 皮膚上皮向性T細胞リンパ腫の犬(ゴールデンレトリーバー・11歳・避妊雌)において、皮膚病変が多発、肛門周囲の病変が潰瘍化し、排便時の疼痛や舐性行動が認められるようになり、過去の文献情報に基づいてT細胞の増殖とサイトカインの産生を阻害することを目的にオクラシチニブを高用量(0.85㎎/kgBID)で投与したところ、投与開始から7日後に多発していた腫瘤が一部扁平化し始め、14日後には排便痛や舐性行動が消失したものの、16日後に急激な一般状態の低下で来院し、同日に自宅にて死亡した事例である。本剤の対象動物安全性において、最大実投与量0.6㎎/kg、3倍量1.6㎎/kg、5倍量3.0㎎/kgのBID42日間、SID140日間の反復経口投与が行われたが、どの群においても投与期間中に死亡や重篤な有害事象は認められていない。当該犬は皮膚上皮向性T細胞リンパ腫に罹患し、死後の病理検査で腸間膜リンパ節、腰下リンパ節、内側腸骨リンパ節の小中細胞型リンパ腫と診断され、肝門部、脾門部の静脈に静脈血栓が確認されているが、死因の特定は困難とされており、本剤との関連性を類推することは困難である。また、併用薬(人体用医薬品)があったことからも、因果関係は不明と考える。
要因究明・対応措置の内容 今後も同様の副作⽤情報の収集に努める。