2019/09/20

報告年月日 2019/08/29
報告者区分 製造販売業者

発現の要因

1

医薬品名 ビクタスSS錠20mg
製造販売業者名

物産アニマルヘルス株式会社

医薬品区分 生物学的製剤以外
一般的名称又は主成分
  • 01:オルビフロキサシン
投与者 動物の所有者

投与年月日等

No. 投与期間 投与経路 投与量
1 2019/05/16〜2019/05/30 強制経口投与 3.2mg/kg
投与前の保管状況 不明

発現動物

発現頭羽数/投薬頭羽数 1頭羽/1頭羽
種類
品種 雑種
メス
生殖状態 避妊・去勢済み
生理状態 不明
年齢 実測 12年
体重 実測 6.2kg
投与する前の診断名又は投与目的 細菌性皮膚炎、鼻炎(細菌感染の疑い)
投与したときの健康状態 良好
既往歴 不明
副作用歴 不明
医薬品の投与歴 ステロイド

発現の概要及び転帰

都道府県名・国名 国内:広島県
発生年月日 2019/05/31
投与から副作用・感染症発現までの時間 15日くらい
効能・効果 適応どおり
用法・用量 用法・用量のとおり
併用薬 あり:ステロイド(製品名は不明)
副作用・感染症の種類(症状) 高い肝機能数値、黄疸
講じた処置 治療(入院。ステロイド投与中止、本剤からビクタスS注射液5%に変更→投与中止、ウルソ投与(6/3-11)、ビタミンK点滴(6/11-終了日は不明)。)
転帰 回復
同時に投与した他の動物の情報 なし

意見・対応処置等

因果関係 因果関係がないとはいえない
獣医師等の意見 本剤及びステロイドの投与中止後に回復したが、経験上、肝機能数値のこのような上昇はステロイドの影響によるものとは考えにくいこと、本剤と同成分であるビクタスS注射液5%の投与中止後に回復したことから、本剤の影響である可能性が高い。
製造業者等の意見 これまで猫に本剤を投与し、肝機能数値の上昇や黄疸がみられた事象の報告はない。また、本症例に基礎疾患として何らかの肝疾患があった可能性も否定できないが、本剤投与前の肝機能数値もなく、基礎疾患の有無は不明である。本剤投与後に発現し、本剤と同成分であるビクタスS注射液5%に変更した後も改善せず、投与中止後に回復したことから、本剤の影響を否定することはできないと考えられる。
要因究明・対応措置の内容 これまで、類似の所見は犬の1例(肝機能数値の高い犬の投与→肝機能数値の著しい上昇)のみであり、猫は初めての報告となる。本症例においても、休薬後に回復していることから、現時点で特段の措置を講ずる予定はないが、今後も同様な安全性情報の収集に努める。